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第十話 『白虎ノ子ト黒獣ノ子』 ページ11

『お初にお目にかかる、僕の名は芥川

────ポートマフィア五大幹部、並びに遊撃隊隊長だ』




黒い外套を揺らしながら樋口に近づき……




樋「グムッ!?ンンンッ!!」




パンを樋口の口に突っ込んだ
因みにキャラメルパン




『たくっ、貴様は何をやっている?もう少しで殺されるところだったぞ。パン食べて反省しろ』



樋「ふぁい!ふみまふぇん!ふぁんふぇーひまふッ」
※はい!済みません!反省しますッ




涙目で、おいひい…と呟く樋口を端にやり人虎をみる




『で、貴様は仲間が苦しんでいるにも関わらず棒立ちか?僕をハッ倒すことくらいはできるだろう』



敦「な、何を云って……」



『虎は強いのにお前自身が弱過ぎる故に──誰一人救えない』




ゴホッと咳をしてチラリと谷崎兄妹を見る
人虎は絶望した顔で私を見つめる




『僕らの目的は人虎、貴様だ。そこに転がっている仲間は貴様の愚弱者故に負傷した。いわば巻き添え』



敦「……僕…の所為で二人が……」



『まぁ…大人しく此方へ来てくれればいいのだが、反撃するなら僕も喜んで貴様を喰らう』




────この様にな



羅生門で敦の左側の地面を抉る
ペタンと座り込む敦を哀れみの目で見つめる




『何か仕掛けてくれば片足を頂こう』




羅生門を動かしながら云う


全く、本当に不幸な少年だ
齢十八の少年がいきなりポートマフィアという
巨大組織に襲われるのだ
孤児院を追い出され、自分が虎だと自覚して直ぐにだ




『貴様も大変だな……』




はぁとため息をつく
そういえば……と先程から珍しく大人しい樋口を見る




樋「芥川…先輩の……パン、美味しい…グスッ……芥川…先輩の……パン、美味しい…グスッ……芥川…先輩──」




流石の芥川も頭を抱えた
原作でも樋口は芥川を慕っていたがここまで酷くなかった。呆れを通り越して恐怖しかない


すると敦が意を決して芥川に突っ込んできた
落ちていた銃を拾い羅生門を避けて芥川の後ろに回った



───タタタタタタッ!



乾いた音が響き渡る









.

















『中々、見事だ』



羅生門で弾と芥川の間の空間を喰らう




『然し……僕にはそんな弾、当たらぬ』




カランッと銃弾が地面に落ちた
振り向いて敦の様子を伺う




『残念だったな、僕の黒獣はあらゆるモノを喰らう“空間そのもの”でもな


───そして僕、約束は守る』




昼の狭い路地裏に虎の子の叫び声が轟いた


.

第十一話 『包帯男ノ本音』→←第九話『交番ノ爆弾』



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らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» いいですね!私は忙しくてその日に食べれなかったです……(;_;) (2018年6月27日 14時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 太斎さんの誕生日ケーキ食べましたよ(*´∇`*) (2018年6月25日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» 私の一番の推しは太宰さんです!カッコイイですよね!! (2018年6月25日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 太斎さんもいいですよね (2018年6月23日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» 次巻に期待しましょう!それまで信じましょう(;_;) (2018年6月23日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らむしろっぷ | 作成日時:2018年5月19日 20時

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