swim１８ ページ18
日直だった私は少し遅れて東ヶ丘のプールへ向かった。
プールサイドには既にみんなが集まっていて、その中には大樹くんの姿もあった。
A) ｢大樹くん…部活、来てくれたんだね｣
大樹) ｢おう。これから川崎先輩に話する｣
亮也) ｢俺がなんだって？｣
声がした入口には亮也くんがいた。
秀平) ｢ほら、大樹｣
大樹) ｢…川崎先輩、俺は…ここで強くなりたいです｣
亮也) ｢…どうせまた手抜くだろ｣
大樹) ｢あっ…たぶん｣
晴美/A)) ｢｢えっ｣｣
亮也) ｢てっめぇ…ふざけんなよっ！！！｣
秀平) ｢大樹っ！！！！｣
亮也くんは手加減なく手を出し大樹くんをプールへ殴り落としてしまったが、それでも大樹くんはプールから顔を出すと真っ直ぐ亮也くんを見て自分の意志を伝えた。
大樹) ｢だからまた…手抜きそうになったら叩くなり怒鳴るなりしてくださいっ｣
亮也) ｢…｣
A) ｢もう…答えは出てるんじゃないですか？｣
亮也) ｢…さっさと上がれ｣
秀平) ｢川崎さんっ！｣
亮也) ｢ったく…バランスボール始めっぞぉ！｣
この瞬間みんなの張り詰めていた空気がなくなり、いつもと変わりない騒がしい東ヶ丘の水泳部が戻った。
そんな様子を目にした亮也くんの表情は……あっ。
A) ｢亮也くん、今ちょっと微笑んだ？？｣
亮也) ｢はっ？微笑んでねぇし｣
滝) ｢俺も見ました｣
亮也) ｢お前ら何言ってんだっ｣
原田) ｢川崎さんも笑えるんすね！｣
亮也) ｢あ”ぁ"？さっさと練習始めろっ！｣
バランスボールを投げつけてくる亮也くんは、もう本気では怒っていなかった。
男子たちも笑ってボールを受け止めたり弾き返したり。
秀平) ｢川崎さん、Aにも容赦ないw｣
A) ｢ほんと…っ！…ちょっ、亮也くん痛いっ！ダイレクトに私に投げないでよ！｣
亮也) ｢お前が変なこと言ったのが始まりだろ！？｣
なんだか亮也くんも楽しそうだった(笑)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HINANO | 作成日時：2020年7月11日 17時
