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swim16 ページ16

大樹くんと気まずい雰囲気になる事もなく…秀平くんも諦めず部活行こうって誘い続けてて、大樹くんもちゃんと話は聞いてくれてる。

だからきっとこれは時間の問題かなって思う。



それに2人は幼なじみだもん。




でも私は週2日だった龍峰通いが磯村先生からの頼みで週3になってしまい、部活に来ない大樹くんとはすれ違うばかりだった。


なんだか…このまま東ヶ丘のマネじゃなくなっちゃうみたい。








初となる土曜日に来た龍峰での練習。

うちも土曜日の練習はあるけど午前か午後だけで、龍峰みたく丸一日はなかったから手伝いだけでも結構しんどかった。


そして私は今、コーチ室で水泳以外の手伝いまでさせられている。

いや…っていうか、これ私がやってていいのか?






譽) 「…A、大丈夫?さすがに丸一日ずっと俺らの練習に付き合ってたら疲れちゃったよね」


A) 「えっ…あっ、いえ。すいません…ぼーっとしてました」


譽) 「無理しないで?A倒れちゃったら俺も倒れちゃう」


A) 「そうなったら誰が助けてくれるんですか?笑」


譽) 「一虎とか?でもアイツ俺だけ見捨てそうだな(笑)」





久しぶりに会ったあの日より今ではずいぶん仁科先輩と昔ほどではないけど少しずつ距離が縮まっている気がした。





光希) 「譽さ〜ん!Aちゃ〜ん!お疲れ様です!」


礼央) 「お先に失礼します」


譽) 「おう、お疲れ様」


礼央) 「…あの、それって…」





練習後のダウンを終え挨拶に来た2人は、私と仁科先輩が見ていた卓上に広がるある物に気がついた。


それは“龍峰水泳部 スポーツ推薦・特待生選考会”と書かれた紙と、数十枚とある各中学校から届いた生徒たちの履歴書。




譽) 「磯村先生に頼まれてね」


光希) 「おぉー!懐かしいー!こんな中から俺ら選ばれたのか!」


A) 「あっ、平くん!濡れた手で履歴書触らない!」


光希) 「ん〜!見て見てAちゃん!俺この大会で3位だった!」


譽) 「はいはいはい、光希の自慢話はいりません(笑)」





初々しい中学生の履歴書を見て過去の自分を懐かしむ平くんの後ろで、藤川くんが辛そうな表情をしているのに気がついた。





A) 「藤川くん…?」


礼央) 「…っ!…お疲れ様でした」


譽) 「あっ、おう」


光希) 「えっ…礼央?」





1人で先にプールを出ていった藤川くん。





私はそんな後ろ姿を無意識に追いかけていった。

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作者名:HINANO | 作成日時:2020年7月11日 17時

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