好きよ好きよも、好きのうち。【3年A組】 (ページ23)

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6回目のすきページ23

影山と話をして以降、Aと話を出来てない

彼女は大会が近く部活が忙しそうで見かけても友達と居たり、一人でいる時はばたばたと駆け回っていた

「早く会って話がしたいな」

そんなことを思いながら廊下を歩いていると誰かが倒れたらしいく校内がえらく騒がしかった

野次馬になるつもりはなかったから人だかりを通り過ぎようと思ったら聞こえてくる名前に胸がざわついた

「Aさん、大丈夫？Aさん？！」

保健室へ運ぶためにストレッチャーに乗せられていく姿を捉えた

自然と体がそちらに向かって走っていた

先生や保健医に教室に戻れと言われたけどどうしても付き添っていたくて先生達も諦めていた

保健医によるとただの寝不足、過労らしい
今は眠ってるだけだからよく寝たらすぐ良くなるって言っていた

ベッドの上ですやすや眠る姿を見て心から安心したと同時に愛おしさ湧いてくる

「ほんと、びっくりしたんだからな
俺、お前のことだいぶ好きみたいだし
笑っちゃうよな」

顔にかかった髪を横に流しながら寝ている彼女に伝える

「次は起きてる時に伝えるよ」

起きた時に何か口に含める様に購買で買って、枕元に置いて教室に戻った

授業も終わり須永達と教室を出る

Aは大丈夫だろうか…
あれから様子を見に行けてない

「里見、この間のドラm「あ、あの！先輩！」

話をしている途中聞きなれた声が聞こえて、
後ろを振り返るとAがいた

走ってきたようで息も荒れている

彼女と目が合って、須永たちに先に行っててもらうようにお願いした

口笛を吹かれて肘で脇腹を小突かれたのはやめてくれって思ったけどとりあえず場所を移動して誰もいない美術準備室へと入った

しばしの沈黙が流れるが俺から口を開いた

「わざわざここまでどうした？」

違う、本当に最初に聞きたいことは体調についてなのに

「これ枕元に置いてくれたの先輩ですよね？」

俺が枕元に置いておいたまだ封を開けてない飲料水とお菓子を見せられる

「あ、バレた？

実は運ばれている姿みかけて、

体調どう？」

そう言って腰を曲げて彼女の目線にあわせる

「先輩ずるいです。」

肩を震わせて下を向いて表情が見えない

ずるいってどういうことなんだろうか

「先輩に対する気持ちがどんどん溢れてきて破裂しちゃいそうです」

まさかの言葉に驚いて言葉も出なかった