好きよ好きよも、好きのうち。【3年A組】 (ページ19)

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2回目のすきページ19

A A 以下 Aちゃんと呼ばせてもらおう

こちらが一方的に見ているだけだったが
Aちゃんはとても可愛らしい子だった

全校朝会があった時、必ず影山と同じく水泳部で表彰状を貰っていた

その姿がいつも眩しくて彼女の姿を見ているだけで部活に対しての気持ちが高まる

そして、彼女に対する気持ちも…

だけどヘタレな俺は全然近づけなくて寧ろ接点がほぼない

唯一の救いは翔が水泳部って事
それで何とかお近づきにならねぇかなぁと思っているんだけど、それでもやっぱり細々とした線でいつ切れるかも分からない

……やっぱり接点なんて何も無い

ずっと見ているだけの日々

それに終止符を打ったのは俺が3年になってすぐだった

3年A組の担任である柊一颯通称ブッキー
何故かこの学校に来てすぐに3年の担任になった先生なんだけど、
ブッキーがAちゃんと話をしているのがみえたので繋がりを持てるチャンスだと思った

「ブッキー2年の女の子にナンパでもしてんの？」

先生の肩に腕を回して問いただしてみるとはこいつ何言ってんだ？って目線を向けて、回した腕を無言で振り落とされた

すると空気を呼んだのか彼女が声をかける

「あ、違いますよ！私美術係で、先生に次の持ち物とか聞いていて、なので決して不純な動機では！！」

か、かわいい
このあたふたしてる感じがまた、！！

「ごめんごめん、冗談だから！
だからブッキーもそんな目で見ないで、」

ブッキーははぁ。と1つため息を吐く教室に戻るように誘導してきたので大人しく教室に戻る事に

「じゃあ、戻ります！
先生、ありがとうございました！

あ、えっと、先輩…さようなら」

さようなら。の後の笑顔

最後の最後でやられてしまった

じっと動かない俺を見てブッキーはまた溜息を吐いて俺の肩に手をぽんっと置いてきた

「……ほら、里見も戻れよ
俺美術の道具片付けて教室行くから」

これを皮切りに俺の生活は少しづつ変わり始める