どうしようもないくらいに、君を。2 (ページ13)

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ふらふらとエントランスを通り抜けエレベーターに乗って、
靴も脱げないまま、玄関の壁にもたれてへたり込んだ。

‘お前は自分で思っとるほど、強くもないし物分かりも良くないで、’

‘日に日に食わんくなってくやん、’

‘好きや、’

‘Aの笑っとる顔、ずっと近くで見とりたいな、って’

『っ、、、、』

流星の優しさを思い出して、涙が溢れてくる。

ごめんね、、、ごめんね流星、、、っ、

流星のこと、好きになりたいって本当に思ってた、、、
これから流星と、ゆっくりと進んで行きたいって、、、本当に、そう思ってた、、、っ、、。

その気持ちに嘘はなかったのに、なんで……なんであたしは、あの人にこんなにも心を乱されてしまうんだろう…。

……あの時寝込んでたなんて、知らなかった、、。
、、あの子が彼女じゃなかったなんて、、、他の子みんな切ってたなんて、、そんなの知らなかった、、っ、

‘仕事大変やったんやろ’

‘放っておいたら死にそうやん、’

‘なぁ、もうすぐ誕生日やの？’

‘ …どうした？ 仕事でなんかあったん、？’

、、、あの人は悪い人だって、、、あたしのことは好きでもないのに身体だけ欲して。
都合がいい時だけ利用して、、、あたしから求めるのはダメで、、、
狡くて、酷い人だって、、、っ、そうじゃなかったの、、、、っ、？

『っ、、、ぅう、、っ、、、』

誰を思って、何を思って泣いてるのか自分でもわからないほどぐちゃぐちゃの感情のまま涙を流していると

……ヴーン、ヴーン、ヴーン、、、

とスマホが振動した。
　