【ユーリ!!! ｏｎＩｃｅ】 That`s my Way!!!《２》【男主】 (ページ13)

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２３．Let`s　Start　The　Party!!!　Part２ページ13

リンクに力一杯駆け出すと、まずは選手全員の名前がコールされて、俺たちは各々思い思いの挨拶をする。ＪＪさんなんか、いきなりＪＪポーズ全開だ。

それが終わると選手たちは一気にリンクに散らばって、最後の六分間練習が始まる。

さっきまで頼りにしていた日本代表ジャージを男らしく脱ぎ捨てると、無事勝生コーチがキャッチいて回収してくれた。

ＳＰの滑走順はＧＰＳ通過順で決まる。

だからトップバッターはイヴァンで、俺は全体の四番目の演技順になっている。もちろん大トリはＪＪさんだ。

アップ中も感じたけど、やっぱりＧＰＦの雰囲気は格別だ。
いつもは長く感じる六分間練習があっという間に過ぎていく。

ちらっとユーリくんを見てみると、「おっしゃあ！」とバリバリの戦意をむき出しにして、滑走順はまだあとだというのに早速ジャージを脱いで滑っていた(俺も人のことは言えないが)。

対して自由気ままに練習しているのがグァンホンさんや南くん。グァンホンさんは六分間練習中の休憩が多いことで有名だ。無駄な体力を使わないようにしている、とＳＮＳで呟いているのを見かけたことがある。

南くんは真逆で、初っ端から飛ばしまくる。
見てるこっちが心配になるほど動きまくるし、転びまくる。でもそのエネルギーがそのまま試合に放出されている。

「水瀬くーん！集中！」

「すみませーん！」

っと、他の選手のことばかり考えているのを見事勝生コーチに見抜かれ、リンクサイドから喝が飛んできた。

相変わらずだが、ヴィクトルコーチのおさがりだというぶかぶかのコートが似合ってない。
…まあ、本人に言ったらぷんすか怒られるから言わないけど。

だいぶ体も動いてきたので、ジャンプ練習にもとりかかる。

ショートで跳ぶのは４Ｔ、４Ｓ＋３Ｔ、３Ａの三種類。

苦手だった４Ｓは練習での成功率も日に日に上昇し、今ではほぼノーミスできるようになった。

まあ、転ばないとも限らないけれど。と言い訳しておく。

勝生コーチにこまめに水分補給しておくように言われたことを思い出して、キュッとリンクサイドによって水筒を受け取った。

横ではもう練習を終えて自分の滑走順に備えているイヴァンがいた。

そんなうちに六分間練習終了のブザーが鳴って、選手たちはリンクサイドへと引き上げる。

リンクには、イヴァンだけが残される、

いよいよ、未知数と言われてきたイヴァンの演技が始まる。