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「◯月×日の夜ならちょうど最近仕事が急にバラシになったみたいで空いてるんじゃないかって深澤が言ってたよ。その日誘って見たら?」




その後仕事終わりに隙を見て(何の隙かって?それはた…いや言うのはやめておこう)ニカが耳打ちして来た。




二階堂が佐久間を心配してる…というよりは深澤が佐久間を余程心配してるのだろう。




お互いデビューして忙しくいったとはいえ、次の事務所の未来を担う後輩のピンチだ!



ここは漢、宮田俊哉!



人生経験豊富な大人で先輩たる自分がいっちょ人肌脱いでやらないと!!!



「おっけー。その日誘ってみるわ。ありがと、ニカ」



早速佐久間に飲みに行こうとLINEを打つ。



相変わらず佐久間は即レスで返ってきて、こういう所が佐久間はすごく頑張ってて、健気だよなぁってよく2人でご飯に行ってた時感じていた事を思い出す。


時々愛が強すぎて空回りしてしまうところもあるけど、そこも含めて可愛らしいし胸を打たれる人には打たれるのだろう。


『◯月×日にここにしよう』


そうニカのアドバイス通り送ると、具体的な日程を掲示したからか


『お店を予約までしてくださってありがとうございます!!いつも佐久間がお店を探すのにお手間を取らしてしまい申し訳ございません。宮田くん!!

その日は宮田くんの日々の疲れを存分に癒されるよう全力で佐久間が宮田くんを楽しませます!!!』


とまんまさっきまで感じていた事を具現化したかのような思い詰め詰めの長文LINEが送られてきて笑ってしまった。


そうそう、佐久間はこうでなくっちゃ。


思わずニヤニヤしながら

『俺から誘ったんだし気にしないで』


って送ると近くにいた千ちゃんが


「ちょっと、宮っち」


と小さく声をかけてきて指を差した方向の先を見ると玉とパチンっと目が合った。




そうかと思うと玉は振り向いてしまいスタスタ歩いて行ってしまった。


「たまぁ〜〜〜〜おつかれーーっす!!」




と玉に明るく声をかけたのはニカでようやく罪悪感をもった(?)のか追いかけて行った。


慌てて自分も携帯を閉じて玉を追いかけようとして、千ちゃんが先程と同じように複雑そうな目で俺達を見ていた。

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作者名: | 作成日時:2021年6月12日 23時

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