検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:54,023 hit

2-13 ページ18

−−−−自分のできる事ってなんだろう


遠ざかる宮田くんの背中を見て思う。



大好きなアニメの仕事。声優の仕事。


グループの中で先陣を切って、時にはいじられ役も買って出て、グループを盛り上げる事。




動物も好きだし知識もある方だと思うから動物やペット関連の仕事も広げてみてもいいかもしれない。




ジャニーズを飛び越えて声優として有名になれたり、グループの動画だけでなく冠番組も佐久間のおかげで面白いと評価されたり、動物を極めて動物やペットと言えば佐久間と先駆者になってもいいかもしれない。


それと−−−−ダンス。

もっともっと大きく、もっともっと華やかに。




より多くの人が、パッと目を惹いてくれるようなダンスを武器に表現力のあるパフォーマンスができるよう高めていきたい。


今以上に見る人を飽きさせないように瞬間瞬間くるくると動きを変えて、カメラを上手く使い自分が作りだす「かっこいい」世界で人々を惹き込ませる。




佐久間と言えばダンス、ダンスといえば佐久間と言われるようになりたい。



よりダンスの格好良さを磨いてより多くの人を惹きつけて、その先によりかっこよくなった自分を見てくれたあべちゃんがいてもう一度振り向いてくれたらいいのだけれど。


思わずため息をつきそうになるけどあべちゃんはこんな自分を魅力に思わないと思い、考え直す。


あべちゃんだってとんでもなく努力をしてたじゃないか。
ただでさえ忙しいジュニアの仕事と勉強を尋常じゃない努力でこなしてきた阿部ちゃんを1番近くで見続けて、見守って支えてきたのは紛れもなく自分だった。

ダンスの振付を覚える合間に参考者を齧り付くように読んでいた姿。


一緒に昼ごはんを食べた後「この後研究室だから」と言い残して慌ただしそうに帰っていたあの後ろ姿。


あべちゃんは今自分の人生を賭けた夢を一つ一つ着実に確実に叶えてる途中なだけだ。




自分もこれまで以上に努力をして、成長して大きくなった姿で2人でもう一度隣にいたい。



再び浮かんだ2匹の黒い魚のイメージはめめとあべちゃんじゃない。



2匹それぞれが広く美しい海の中で時には虚空を描きながらも昇っていき、
1番高い場所で再び巡り会うその黒い魚はーーーーー俺とあべちゃんだ。





より高みへ出会ったその先に見える景色がいつか語ったあの国立での夢かもしれない。

2-14→←2-12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (86 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
207人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2021年6月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。