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153話(仁王side) ページ6

財前「Aはどこにいるんやって聞いてるんや」



仁王「知らん。俺らのとこには来なかった。のぅ、丸井?」



俺は丸井を見る。



丸井「おう、来てないよぃ。って、財前!手離せって」



財前は悔しそうに俺の胸倉から手を離す。



財前「あんたんとこやなかったら、Aはどこに……」



丸井「だから、Aがどうしたんだよ」




忍足がこれまであったことを話してくれた。
Aがいない……
そのフレーズが耳に入ってからは、他の話が入ってこなかった。




仁王「菜々、おまんなんか知ってるんじゃなか?」




まだ腕にまとわりついている菜々を見る。
菜々は知らん顔して"知らない"と答える。




丸井「手分けするしかないか」




この暗い中だ。
かなりの労力になりそうだ。




俺は菜々を無理やり剥がし、探しに行こうとすると……




藍原「見つからないよ。あの子落ちたもん」




「「「は……?」」」




3人の声が重なった。
……落ちたって?



菜々の言葉の意味がわからない。




財前「おまえか!」



謙也「やめや、財前!」



今にも飛びかかりそうな財前を忍足が押さえつける。
菜々にいたっては、"こわーい"なんてケラケラしながら俺の背中に隠れる。



何故この女は、ケラケラしてるんじゃ……



丸井「に、仁王!」



気がついたら、女の正面に立ち頬を叩こうとしていた。
俺の手が空を切り、女の頬にたどり着く前に、誰かの手によって止まる。




幸村「仁王、だめだよ」




幸村の手は熱く、力がこもっていた。




仁王「ゆ、幸村……」




幸村「事情は白石から聞いた。今みんなで探してる」




柳「そろそろ、跡部が明かりを持ってくるはずだ」




幸村「この女を叩きたい気持ちはわかるけど、Aが悲しむよ」




行き場をなくした手が力なく下がる。




柳生「仁王くん、行きましょう」



近くで様子を見ていた柳生に連れられ、捜索に合流する。




跡部「明かりをつけろ、樺地!」



樺地「ウス」




パッと明かりが着き、眩しい。
俺は素早く目を慣れされると、崖がないか探す。




財前「跡部さん、この辺りに崖ってありますか?」




跡部「崖なんざ、あるわけないだろ」




謙也「ということは、足を滑らせて窪みにでも落ちたんか」




跡部「窪みか……おまえら、足元には充分注意しろ、いいな」




「「「おう」」」

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設定タグ:テニスの王子様 , 立海 , 仁王雅治   
作品ジャンル:恋愛
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がぜる(プロフ) - お話がとっても楽しくて一気に読んでしまいました!更新頑張ってください。 (2020年1月16日 23時) (レス) id: f0859f24e5 (このIDを非表示/違反報告)
れんか(プロフ) - はじめまして、とても面白いく、どんどん嵌ってしまうストーリーで一気に読んでしまいました!!ゆっくりでいいので更新待ってます!! (2019年11月30日 11時) (レス) id: f96c37469f (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 私の好きな感じのストーリーで、どんどん引き込まれていきます。こんな素敵な作品に出会えて幸せです!更新頑張ってください! (2018年7月23日 21時) (レス) id: c49ca71d38 (このIDを非表示/違反報告)
MeTo(プロフ) - コメントありがとうございます!更新の励みになります。これからもよろしくお願いします! (2018年6月14日 19時) (レス) id: 060c0f3ab6 (このIDを非表示/違反報告)
杙凪 - とってもおもしろかったです!!続き待ってます!! (2018年6月13日 20時) (レス) id: 9692f283d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MeTo | 作成日時:2018年6月1日 16時

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