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「アーーーーーーーーっ(汚い高音)!!!
炎柱と恋仲になったんだァアアアア!?」


「善逸くんっ!善逸くんっ!ちょっと声が大きいかなーー!?」


「えっ!?Aさん、ついに!?」


「嫌だよもぉおおおおおう!
こんなに可愛い星柱が男に取られちゃったなんて嫌だよぉおおおおお!」


「それは仕方がないぞ善逸。
Aさんは元々煉獄さんのことが好きだったんだから、他人が付け入る隙はない」

「だとしてもよ!?だとしてもさぁ!?
こう……夢があるじゃん!?!?わかる!?
夢が…………ってその顔やめてェエエエエ?」




2人が(主に善逸が)ギャイギャイと騒いでいると、クククと軽やかな笑い声が聞こえた。
Aがお腹を抱えて笑っているようだった。




「あー、本当に可笑しい。

善逸くん、炭治郎くん。ありがとう。

御察しの通り、あの…、煉獄さんとお付き合いを、させて頂いております」



最後の方は、彼女に珍しくモゴモゴと口籠る様な言い方だった。

彼女の性格なら、我先にと言って回りそうなものだが、意外と初心な反応に善逸はニヨニヨと彼女の肩に手を置いた。



「あれ〜?柱でも恋愛には初心者丸出しじゃないですか」



ピャッと顔を隠して困った様に焦るAを見て、炭治郎も善逸も幸せな気持ちになった。

幸せそうな匂いと、幸せそうな音。

五感の優れた彼らにははっきりとわかる幸福の色に埋もれる彼女が、これからも幸せでいられる様にと願わずにはいられなかった。

33 デヱト→←31 匂いと音



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作者名:evoli | 作成日時:2020年1月23日 2時

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