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羊の家庭環境のことは本人から聞いていた
両親から向られていた眼差しは羊自身ではなく、羊が持っている「才能」
彼が愛されていたと言うよりその「才能」が愛されていたと言うこと
彼の将来で離婚してしまうかもしれないこと
それを防ぐためにもサッカーをし続けていること
私だったらこんな親とっとと離婚して仕舞えばいいのにとか思ってしまう
親の期待に応えてる羊はすごいと思う
私なんて親の期待に応えられなくて落ちこぼれてしまったのに
だから羊を尊敬する
もちろん羊も私の家庭環境も知ってる
期待を背負わされ落ちぶれてあの二人の子供として扱ってもらえなかったこと
そんな似たもの同士だから惚れてしまったんだろう
お互いがお互いに心の隙間を埋める相手になってしまったんだろう
その関係をやめるためにも彼は離れていこうとしたのだろう。いい意味で言うと自立
でも私はその関係を失いたくなくて彼にひっついていたのだろう。だから勝手に彼が離れて行ったなんて思って…完全に私が悪いじゃん
でも私も自立するって意味ではよかったもかもしれない
今は好きでもそのうち羊を忘れないと
時間が解決してくれる
そう思うしかなかった
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作者名：いちご | 作成日時：2023年4月10日 5時
