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『 ..返事は いまじゃなくていいから 』
驚いて何も言えない私に、
草川くんは それだけ言って
2人きりの教室を去っていく.
突然のことで、思考が追いつく訳も無く.
..聞き間違いかな
きっとそうだ.
ほとんど会話という会話を
したことがない上に、
サッカー部の人気者の
草川くんが 私のことを
好きなはずがない.
そう自分に言い聞かせ、
あの日から 1週間が過ぎていた.
休み時間や放課後、
ふとした時に 重なる視線に
心臓が飛び跳ねて、
反射的に逸らす.
何をしてても 上の空.
それなのに 草川くんと
目が合うと全身に熱が走って
ドクドク と心臓が脈打つ.
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作者名：すまめ | 作成日時：2016年7月28日 22時
