仮面64枚目 ページ41
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『ジジイは家で寝てろよ』
飛んでくるグラントリノの足を掴んだと思ったが、体の重心が後ろに傾き、私の手は空を切った。
『！？』
先生によってマグネの個性が強制発動され、ワープゲートの1番近くにいたトガに、連合の全員が引き寄せられていく。
「え。やーーそんな急に来られてもぉ」
「待て…ダメだ先生！」
「ぐっ」
グラントリノが私達を追いかけてきたが、先生の変形した指先によって弾かれた。
「
言い終わる前に弔は、ワープゲートの中へと吸い込まれていってしまう。
そして、残るは私だけとなった。
「弔、A。君達は戦いを続けろ」
『先生っ！私だけでも…！』
「A」
『！』
「全てを糧にしろ。Aなら、"大丈夫"
だから、振り返るな」
｟誰にも助けてもらえず、1人でよく頑張ったね。もう大丈夫、僕がいる｠
『………はい…！』
私がワープゲートを通った後、それを待っていたかのようにゲートが閉じた。
私達がワープしたのは、神野区から5kmほど離れたボロボロの空き家で、周辺にヒーローや警察はいなかった。
携帯を開いてみると、オールマイトと先生が戦ってる姿が中継で映し出されていて、戦況は先生が圧倒していた。
…はずだった。
結果から言うと先生は、負けた。
たった一人のヒーローによって。
世間はヒーローが巨悪敵に打ち勝ったことに歓喜の声を上げる一方、私達は喪失感に苛まれていた。
特に私と弔は、ショックが大きかった。
「大丈夫ですか？Aちゃん、弔くん」
「……死柄木…」
ふと、私は小さい頃に聞いた先生の言葉を思い出した。
｟もう、Aが何かに縛られている必要はないんだ。
好きなように、したいように、"自由"に生きなさい｠
｟その上で、今自分がすべきことは何なのか、考えるんだ｠
座り込んでいた私は、目を瞑り深呼吸をすると、立ち上がって、下を向く弔の目の前に立った。
『戦いを続けよう、弔。先生のためにも、私達自身のためにも。先生は捕まってしまったけど、私たちがいる』
「………ああ…そうだな」
そう言って弔は顔を上げ、立ち上がり、どこかを見つめたままこう言った。
「次は…”俺達"の番だ」
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ココア(プロフ) - カイセイさん» コメントありがとうございます！お待たせしました…！ (2022年4月21日 19時) (
レス) id: c02015ea5f (このIDを非表示/違反報告)
カイセイ - 更新きちゃーーー！！！！ (2022年4月1日 17時) (レス) @page43 id: 7be9c28f97 (このIDを非表示/違反報告)
カイセイ - 更新待ってます、、、 (2022年3月15日 15時) (レス) @page40 id: 7be9c28f97 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - 冷燈（れいひ）さん» コメントありがとうございます！なるべく早く更新できるように頑張ります！！ (2021年12月30日 1時) (レス) id: c02015ea5f (このIDを非表示/違反報告)
冷燈（れいひ） - めちゃくちゃ、面白かったです。更新頑張ってください♪ (2021年12月24日 3時) (レス) @page28 id: d89adcd8f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ココア | 作成日時：2021年5月27日 11時
