エピソード32 ページ12
部屋にはいると、ベッドで上半身を起こしたトレイ先輩と、その隣で座っているケイト先輩がいた。
エ「失礼しまーす」
デュ「クローバー先輩、大丈夫ですか?」
「怪我をしたと聞きましたが…
(天蓋付きのベッド……くっ、こんな状況じゃなかったら素直に喜べたのに!)」
ユ「……見るからに大丈夫じゃなさそうっすね…」
私は、包帯でぐるぐる巻きにされたトレイ先輩の右足を見て言った。
グ「おう眼鏡!シケた面拝めに来たんだゾ!」
こらグリム!!敬語!
グ「良いじゃねぇか別に…」
ケ「あれ、『エーデュースコンビ』じゃん。それにグリちゃんにAちゃんにユウちゃんまで勢揃いで」
ユ(…エーデュースコンビ?)
エ「どもっす……って、先輩。その『エーデュース』ってなんすか?」
ケ「え?2人とも、『ス』が名前の最後についてるから、まとめてみただけ」
デュ「横着しないで下さいっ!」
ユ「良いじゃん良いじゃん、私は好きだよその呼び名」
エ&デュ「「絶対嫌だ!」」
ほーら、今日も仲良しなクセに。
エ「そ、そんなことより、トレイ先輩の怪我ってどんなカンジなんすか?」
エースはトレイ先輩の容態を聞いて、私の茶化しが聞こえないフリをした。
ト「ああ、階段から足を踏み外したんだ。受け身をとりそこねて右足を派手にやっちまった。しばらくは松葉杖生活だな……」
トレイ先輩はそう言って、大きなため息をつく。
デュ「えっ!それ、わりと重症じゃないですか!」
ユ「打ち所が悪かったら松葉杖だけじゃ済まないやつですよ!?」
もし頭から落ちたとしたらどんな恐ろしい事になっていた事か…
ト「今年のマジフト大会、俺は見学になりそうだ」
グ「かすり傷だったら渡すのやめようと思ってたけど……これ、見舞いのツナ缶。元気出すんだゾ、眼鏡」
グリムはつっけんどんな態度で、先輩のベッドの上にツナ缶を一缶だけ置いた。
ト「はは、ありがとな」
その様子に、トレイ先輩は少し苦笑してお礼を言う。
ほんとすいませんトレイ先輩こんな奴で…
「…けーさん。トレイさんは、マジフト大会に主力選手として出場する予定だったんですか?」
ケ「そーだよ。
もー、マジ勘弁。主力選手のトレイくんがいないのしんといし、また選手選びをし直さなきゃ」
エ&デュ「「!選手選び?」」
浮かない顔をしたケイト先輩の言葉に反応したエースとデュースの声がうわずった。
顔も少し明るくなる。
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布教する猫(プロフ) - その発送はありませんでした……確かに可愛い!!宇琉夜ハルさんコメントありがとうございます! (3月27日 10時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - エピソード40を見ているとウツボのエラを掃除しに行く小さいエビを思い出してすごく可愛かったです! (3月27日 10時) (レス) @page20 id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - ありがとうございます!!頑張ります!!゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚ (2022年3月25日 17時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
ふりぃわいはい(プロフ) - すごい面白いです!更新楽しみにしています!(///∇///) (2022年3月25日 17時) (レス) @page22 id: ca558b45f8 (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - 気軽にご感想をお書き下さい (2022年2月7日 19時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:布教する猫 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs yue1
作成日時:2022年1月7日 0時