変人と不仲です2【神代類】

変人と60 ページ12

Aside




「…えむ、類、寧々、プランBだ！」




プランB…？？？

急な言葉に一瞬固まる




その間にえむちゃんや寧々ちゃんが急に私に向かってダッシュする




…これはまずい




思わず反射的に走る




この人達は私を何がなんでもショーに連れ戻す気だ




捕まる訳にはいかない…！！





「あ！逃げられちゃう！」




「はぁ、はぁ、はぁ…A…早すぎ…」




一気に通りを突き抜けながら後ろを振り返る
2人とも疲れきって走れる気力はないらしい




えむちゃんの運動神経は素晴らしいものだが2年生の、それも学年で上位に入るほどの運動神経のある先輩には追いつける訳でもない




『よし…このま、ま…っ！？』





すると急に壁らしきものにぶつかった




ここに壁なんてなかったと思い顔を上げると









『神代、くん…』




学年で上位に入るといってもそれは女子の中

成長期の男子の力には及ばない




それを分かった上で抵抗しようとすると手首を掴まれる




『…離して』




「悪いね、そういう訳にもいかないんだよ」




「おお！類よくやった！」





超名門校から来たというスペックを持っている類自身も分からなかった







何故この少女はこんなにも必死なのかと




「それじゃあ、セカイに行くぞ！」




そう言って天馬くんはここぞとばかりにすばやくスマホを取り出し「Untitled」を開く




『っやめ…』




最後の抵抗も虚しく、ただただ光に包まれるだけだった

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