変人と不仲です2【神代類】

変人と50 ページ2

「あたしは魔王様のドラゴンのお世話係・エムム！王子なんてぺっちゃんこにしちゃうぞ〜！」




「くっ、あんな巨大なドラゴンどう倒せばいい！？」




「…ココは、ワタシにマカセテクダサイ。ウタを、ウタイマショウ」




「───♪♪…………」





『…！』




すると、急に動かなくなったネネロボちゃん
…もしかして故障か？



自然と眉間を寄せて片眉を上げた顔が、だんだんと険しくなっていくのが分かる




「動きが…！！」




アドリブ…でも無さそうだ




「み、みんなー！一緒にネ・ネーを応援しようじゃないか！ネ・ネー頑張れ！…ほんとに、頑張れ…」




「う、うわ〜応援が凄くって、ドラゴンがびっくりしちゃってるよ〜！！」




ナイスアドリブえむちゃんと心の中で唱える余裕もなく、ただただネネロボちゃんの様子を見ていた



ネネロボちゃんが一瞬グラつくのを、見逃さずにその目に捉えたものの、助けに行けるわけがなかった

私はもう出番終了した身




…いや、これは言い訳だ




なんとか上手く助けられる方法を頭の中でぐるぐる考える



どうしたら…




「よし、みんなの応援でドラゴンが怯んでるうちに倒してやる！って、ぐええ〜！」




『天馬くん！？』




ネネロボちゃんが倒れてそれに押しつぶされる天馬くん

ぐるぐるしていた頭は、一瞬で真っ白になった




「まずい…自立制御システムが…！」




「ま…まて…オレはまだ…戦えるぞ…」




「…残念だけど、ここまでだ」




真っ白な頭の中は、ショーよりも天馬くんの体が心配だったことくらいしか、分からない

変人と51→←変人と49

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す