変人と不仲です【神代類】

変人と45 ページ47

「さあ司くん、このシーンで重要なのは躍動感だよ！肉体を解放するんだ！限界まで足をあげて！」




「だーっ！体が裂けるーっ！オレの肉体よ持ちこたえろー！」




『さっすが天馬くんー(棒)』




「そうだろうそうだろう！はーはっはっはっ…ってちょ、類痛い痛い痛い」




私は痛々しい天馬くんを横目に飲み物を飲もうと客席に移動した




「歌を、教えて欲しい…？」




「うん！あたしおっきな声出すのは得意なんだけど、歌うと司くんにうるさいって言われちゃうんだ〜」




「…別にいいけど」




「本当！？ありがとうネネロボちゃん！！じゃあ歌うね！わんだほわんだほわっほっほ〜！」




…癒し…




『えむちゃん寧々ちゃん頑張れ〜』




というか私も練習しないと…
そういってペラペラ台本を捲る




「おや、随分と立派なサボりだね」




この人なんでこういちいち突っかかってくるのかな…



『台本復習してたけどね〜？』




「それなら少しは僕達に協力してくれてもいいんじゃないかな？」




『その前に自分がしっかり覚えとかないと協力も何もないでしょ〜？
というか、私さっき応援してたの聞こえなかったかな〜？』




「おや、そうだったんだね。君の声は極力聞こえないようにしているから分からなかったよ」




『…』




「…」




両者黒い笑みを引っつけたまま無言




きっと私と神代くんの間では稲妻がバチバチなっている事だろう




「…あほくさ」




本当に、神代くんは苦手だ

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