ショートストーリー (ページ5)

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ベッドに寝転んで向かい合わせになる

Aは瞬きの数を増やして眠そう

と思ったら、そのまま俺の胸あたりをトントンってノックした

｢ねぇ、｣

｢ん？｣

｢あと2回して、ちゅー｣

｢2回？｣

｢うん、2回｣

｢2回か～そうやなぁ｣

俺の顔を伺ってくるのが可愛くて、少し意地悪したくなる

｢だめ？｣

全くダメやない

｢2回でええの？｣

｢うん、なんかあと2回したられんくん夢に出てきてくれそうな気がするもん｣

そうやなぁ、会いに行ってまいそうやわ

理由が意味分からんけど、Aがキスをせがむ時点でかなり理解できない状況やから

この際そこに関してはどうでもいいや

｢俺は3回したい｣

｢じゃあ、3回｣

嬉しそうに笑うから

たまらんわ……

くっつけるだけの長い長いキス

1回

2回

3回

時間たっぷり使うようなキス

｢ふふっありがと、れんくん｣

擽ったそうに笑う姿も可愛い

｢やっぱ、優しいね｣

｢俺がAに甘いだけやで｣

｢ふふっ｣

なんてまた可愛く笑うから俺はおでこにキスをした

｢おやすみ｣

｢おやすみ｣

俺はAの酔った甘えに酔いそうだった

酔った甘えに酔いそうで END