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***








こんな日が来るなんて思ってもみなかった。










今起きてることが信じられなくて、涙がポロポロ出てきて、

その涙を涼介が指で拭ってくれる。








.








涼介「泣き過ぎだわ。」

「だって…」








涼介「泣きやめぇ。」

「ううっ、止まらない…」








涼介「はぁ?」








.








口調こそはぶっきらぼうなのに、

頬に触れる手から、温もりと涼介の優しさが伝わってくる。










涙を拭うと、髪をすくように頭が撫でられて、

笑みを浮かべたまま顔を覗き込まれた。








.








涼介「その泣き顔、昔からほんと変わんねぇ。」

「ふふ…ぶさいくでしょ。」








涼介「いや?可愛い。」

「…え?」








.








涼介「だから、嬉しそうに笑うのも、泣いてる顔も、

物心ついたときから可愛いなと思って…」







「ちょ、ちょっと待って。」









.








“可愛い”なんて言われるのは、あまりにも久しぶりだった。

ひなたが生まれてからは無縁の言葉だったのに。








涼介があまりにも淡々と言うものだから、

たちまち体が熱くなって、慌てて手で頬をおさえる。








.








涼介「やぁだ。」

「…っ。」










涼介「かわいい顔、見せて?」










.










だけど、そんなの知るかと言うように

涼介は強引に手を退かし、逃げ場を無くす。








.








涼介「かわいいよ?」

「も、照れるからやめて…」








涼介「可愛いから、キスしてもいい?」

「…っ!」








.








隣に座ったまま上体だけを傾けて、

肩をぶつけるように私を覗き込んでくる。








.









涼介「誓いのキス、してもいい?」








.








ねだるような視線と甘い声。

断る理由なんて、もうない。








.









瞬間、視線が繋がり、

何気なく指先が絡まった。








.










涼介の顔がゆっくりと近づいてきて

私は目を閉じる。










一瞬、ふわりと涼介の匂いを感じて、

二つの唇が静かに重なり合った…









***

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(プロフ) - おはようございます♪何回見ても泣けるお話です(泣)続編見たいです★楽しみにしてます(⁠•⁠‿⁠•⁠) (6月17日 7時) (レス) @page49 id: 170da3309e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ぱんださん» お返事遅くなりすぎて申し訳ございません…!何度も読み返してくださりありがとうございます。作った者としてこれ以上無い褒め言葉です。マイペース更新になりますがよろしくお願いいたします。 (5月27日 22時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 私はこの作品のファンとして毎度更新を楽しみにしていました。終盤は涙が止まらなくなることも多く、気づけばこの作品にのめり込み、何度も読み返しています。そして何度読んでも毎度号泣しています。今作も楽しく拝読しています。これからも陰ながら応援しています。 (2023年2月5日 7時) (レス) id: 399b55da19 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - るん。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです。ちょうど今新作公開したので、お時間あればお越しください。 (2022年12月31日 18時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
るん。 - 本当に本当に本当にお疲れ様でした。最初から最後までとても楽しく読ませて頂きました。小説の本を読んでるかのように読みやすく感情移入しやすかったです。1番好きな小説です!また新作できた際には拝見させていただきます! (2022年12月18日 11時) (レス) @page49 id: fde368863d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりも | 作成日時:2022年10月8日 0時

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