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***
タクシーに揺られること十数分。
大貴が待つ“その場所”へたどり着いた。
.
涼介「A、手…」
「…大丈夫。」
.
涼介が差し出してくれた手は取らなかった。
時間が経つにつれ実感が湧くどころか
頭の中は冷静さを帯びていく。
.
裕翔「あ…はなちゃん。」
侑李「身体、大丈夫?」
.
最初に会ったのは、裕翔くんと知念くん。
二人とも、泣き腫らした顔をしていたけれど
落ち着いていた。
.
「平気。それより大貴…はどこ?」
侑李「会わない方がいいんじゃ…」
「大丈夫。最後に、会いたいから。」
裕翔「…そう。」
.
二人に案内されて、廊下を進む。
後ろからは、コツコツと涼介が鳴らす靴音が聞こえてくる。
そして…やっと着いた。
.
慧「あ…」
光「はなちゃん…」
「…ご無沙汰しています。」
.
大貴が眠っているそばには、
八乙女先輩と伊野尾先輩がいた。
薮先輩と�睫收菁擇眈�し離れたところで
私を見据えている。
.
先輩たちも目は赤いものの
落ち着いた雰囲気を纏っていた。
ちゃんと大貴とお別れしたんだ。
出来てないのは、私だけ。
.
棺の小窓は既に開いていた。
大貴の顔を見ようとした、その瞬間…
.
慧「本当に、いいの?」
.
不意に背後から掴まれた腕。
最後の意志確認。
.
「だいじょうぶ…」
涼介「伊野尾ちゃん、大丈夫だから。」
.
口にしようとする前に、涼介が言ってくれた。
伊野尾先輩は、そっかと私の手を解き
無理矢理唇の端っこを持ち上げる。
.
光「ごめんね。あと少しで火葬で時間が…」
「分かってます…すぐ済ませます。」
.
伊野尾先輩と八乙女先輩はそれきり口を慎み
そっと部屋から出て行く。
私は大貴に近づき、その顔を覗き込む。
間近な人の死を経験するのは、二回目だった。
.
「…眠ってるみたいだね。」
.
大貴の顔は、綺麗だった。
事故に遭ったと聞いて、痛々しいものだと思ってたのに。
.
今まで何度も大貴の寝顔を見てきた。
あどけなくて寝起きが悪くて。
今にも不機嫌な顔して起きてしまいそうなのに、
本当にもう…
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愛(プロフ) - おはようございます♪何回見ても泣けるお話です（泣）続編見たいです★楽しみにしてます(•‿•) (6月17日 7時) (
レス) @page49 id: 170da3309e (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - ぱんださん» お返事遅くなりすぎて申し訳ございません…!何度も読み返してくださりありがとうございます。作った者としてこれ以上無い褒め言葉です。マイペース更新になりますがよろしくお願いいたします。 (5月27日 22時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - 私はこの作品のファンとして毎度更新を楽しみにしていました。終盤は涙が止まらなくなることも多く、気づけばこの作品にのめり込み、何度も読み返しています。そして何度読んでも毎度号泣しています。今作も楽しく拝読しています。これからも陰ながら応援しています。 (2023年2月5日 7時) (レス) id: 399b55da19 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - るん。さん» 嬉しいコメントありがとうございます!楽しんでいただけて嬉しいです。ちょうど今新作公開したので、お時間あればお越しください。 (2022年12月31日 18時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
るん。 - 本当に本当に本当にお疲れ様でした。最初から最後までとても楽しく読ませて頂きました。小説の本を読んでるかのように読みやすく感情移入しやすかったです。1番好きな小説です！また新作できた際には拝見させていただきます！ (2022年12月18日 11時) (レス) @page49 id: fde368863d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2022年10月8日 0時
