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何を考えてるのか分からないけど、

本心じゃないことは分かる。






.








ずっと一緒にいた幼馴染で、

ずっと好きで、ずっと見ていたから。








それに、Aが自分で握り締めている手は

ガタガタと震えている。








.








涼介「A…」

「…いい加減離れてよ……」








.








今にも死にそうな顔でAは小さく唇を動かす。

よろよろと立ち上がり、俺を払い退けて歩き出した。







.








涼介「待ってA。」

「いやだ…」







涼介「お願い、怒らないから…」

「いやだ…!」







涼介「ちょ…A!」








.








Aがまた走り出す。

行き交う車の多さ。







何も見えないようで、

Aはただフラフラと足を動かすだけ。








.








涼介「A、待って…」








.








そのとき、一台の猛スピードの車がきた。

車線を無視した蛇行運転の車。








車はAに向かって走っていた。

嫌な予感が背筋を駆け上り、体がピリピリして。






.








あまりにも現実離れしたこの瞬間に、

身体はピクリとも動かない。







だけど…代わりにその場の何よりも速く動いた

影があった。







.








ガシャン…!









鈍い衝撃音が鳴り響く。

瞬きをしたその瞬間…全てが終わっていた。







.








涼介「…っ、A!」







.








そこにいたのは、Aを庇って倒れる大ちゃんと、

大ちゃんの腕の中でお腹を庇って横たわるA…










Aの鞄からは、母子手帳がとび出していた。










***





移行しました (。_。*)

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作者名:まりも | 作成日時:2022年5月15日 21時

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