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***
「んん、どうしよう…」
.
涼介と約束してから一週間。
クリスマス前日の、クリスマスイブ。
明日着ていく服が決まらなくて
部屋一面に服を並べて、さっきから首を悩ます私。
.
お気に入りのワンピースも良いけど
ブーツに合わせるなら、パンツが無難?
でも涼介、ニットが好きだって言ってたから
こっちの方がいいかな…
.
「ふふっ…」
.
明日のことを想像して、笑みが溢れてしまう。
気分はまるで遠足の前のよう。
明日ちゃんと起きれるかなって、不安になって
でも、今からわくわくして。
.
涼介に会うのは数ヶ月振り。
緊張してガチガチに固まってしまうのはみえてるけど…
可愛いって思ってもらいたいし、
”涼介が好きな私”でいたい…
.
「楽しみ…」
.
正直、まだ考えないといけないことや
解決しないといけないことはたくさんあるけど…
今は何もかも忘れて涼介に会って話がしたい。
.
「あ、クリスマスプレゼントも用意しないと…」
.
込み上げてくる微笑みと、とっくにあった“自覚”
私、本当に涼介のことが好きなんだ…
.
ピンポーン…
「ん?」
.
この学生マンションのチャイムが鳴るのは珍しい。
誰、だろう…?
宅配便、頼んでたっけ?
それとも何かの勧誘?
.
「はーい…」
.
疑問に思いながらも、私は相手のことも確認せず、
いそいそと玄関のドアを開ける。
そして私は、“この時“を一生後悔することになるなんて、
思いもしなかった…
.
大貴「久しぶり…」
***
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年6月20日 23時
