検索窓
今日:10 hit、昨日:12 hit、合計:60,178 hit

292 ページ42

***








「りょうすけ…?」









.








思いがけない名前に、

私は思わず間抜けな声を上げてしまう。










すると明穂さんは、ビシッと眉を吊り上げて

再びゆっくりと口を開いた。










.










明穂「この前、山田涼介と会ったときにも言ったけど

あなた、とても愛されてるのよ?」










「で、でも今はそうじゃなくて…」

明穂「え、うそ。別れたの…?」








「ち、違います!ただ今はちょっと

距離を置いてるだけで…」








.








そう…








余裕がなかったせいで色んなことを考え過ぎて

私のためにと、涼介は距離を置いてくれてるだけで。








だから、別れるとか決してなくて

シャンとしない私が悪くて…








.








「…っ。」









.










つい余計な事まで考えてしまい、俯いてしまう。










そこへ明穂さんは盛大なため息をついて

半ば睨むように見下ろしてきた。









.









明穂「あなたと優雪って結構自分の中で

完結するタイプなのね。」








「え…」










明穂「ネガティブというか、傷付かないように

必死で自分を守ってる感じ。」








.










また言い当てられて唇を噛んでしまう。








でもこの癖もさっき言われたばかりで

私は慌てて口の内側を噛んだ。








***

293→←291



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (334 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1317人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まりも | 作成日時:2021年6月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。