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「りょうすけ…?」
.
思いがけない名前に、
私は思わず間抜けな声を上げてしまう。
すると明穂さんは、ビシッと眉を吊り上げて
再びゆっくりと口を開いた。
.
明穂「この前、山田涼介と会ったときにも言ったけど
あなた、とても愛されてるのよ?」
「で、でも今はそうじゃなくて…」
明穂「え、うそ。別れたの…?」
「ち、違います!ただ今はちょっと
距離を置いてるだけで…」
.
そう…
余裕がなかったせいで色んなことを考え過ぎて
私のためにと、涼介は距離を置いてくれてるだけで。
だから、別れるとか決してなくて
シャンとしない私が悪くて…
.
「…っ。」
.
つい余計な事まで考えてしまい、俯いてしまう。
そこへ明穂さんは盛大なため息をついて
半ば睨むように見下ろしてきた。
.
明穂「あなたと優雪って結構自分の中で
完結するタイプなのね。」
「え…」
明穂「ネガティブというか、傷付かないように
必死で自分を守ってる感じ。」
.
また言い当てられて唇を噛んでしまう。
でもこの癖もさっき言われたばかりで
私は慌てて口の内側を噛んだ。
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作者名:まりも | 作成日時:2021年6月20日 23時