283 ページ33
***
慧「大ちゃん、あぁ見えて一目惚れするタイプだし。」
光「はは、確かに。」
慧「それに、俺ら誰よりも大ちゃんのこと知ってるもんね。」
光「そこ威張るとこかよ。」
.
二人の会話に耳を傾けながら、
写真の隅に写る大貴をジッと見る。
.
写真の中に写る彼は、確かに私を見ている。
文化祭前の写真はどれも遠くから。
.
だけど、それらの写真の中にもう一人
必ず一緒に写ってる人がいて、
その人は、大貴よりずっと近くで私を見ていて
ずっと優しい眼差しを向けている…
.
光「…だからさ、大ちゃんのこと嫌いにならないでやって?」
「えっ…」
.
そう言って、哀しげに笑う八乙女先輩は
どこまで知ってるんだろう。
.
きっと、私と大貴が付き合ってたことは知ってるはずだし
大貴には今、ゆきちゃんという彼女がいることも知ってるだろう。
そして、私と大貴が別れた理由もきっと…
先輩たちは最初から、
何もかも全部知っていたのかもしれない。
.
「…っ。」
.
返事が、出来なかった。
何となく気まずい心地になって、
私は先輩から目を逸らしてしまう。
.
慧「はなちゃん。」
.
それでも、そんな私を
先輩たちは生温い視線で見つめくれる。
.
慧「俺たち、大ちゃんが大好きなんだ。」
「はい…」
慧「だから…好きにならなくてもいいから、
大ちゃんのこと、嫌いにならないでよ。」
***
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりも
| 作成日時：2021年6月20日 23時
