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涼介「頭痛ぇ…」

「飲み過ぎだよ。」









涼介「そうだな。シャワー借りる。」

「うん。」









.









涼介がシャワーを浴びに行ってしまって、

一人になる。









.









あの飲み会から翌日。









結局ベロンベロンに酔い潰れてしまった涼介は

一人で帰れる訳もなく。









意識のない涼介が自分の部屋の鍵を出せないという事で、

裕翔くんに私の部屋に送り届けてもらった。









.









ソファに座り、ぼーっとテレビを見る。









お昼の情報バラエティー番組。

彼にそっくりなアイドルが笑っている…









.









“優雪”








.









昨夜の出来事を思い出す。









いとおしそうにゆきちゃんの名前を呼ぶ

大貴の声。









ゆきちゃんを見る大貴の目は

甘く、優しいもの。









.









目の前で何が起きているのかわからなかった。

息ができなかった。









やめてほしいのに、その言葉は口から出てこず、

私はただ立ち尽くすだけ…









.









その時、彼が一瞬私を見た気がした。

ゆきちゃんの後ろに立つ、私を。









だけど、大貴は私を冷たい瞳で射抜き、

甘い瞳でゆきちゃんを見つめ、彼女の頭を撫でる。









.









「…っ。」








.









思い出すだけで胸が痛い。









あのあと、二人を見ていられなくなった私は

彼から逃げた。









涼介にこのことは言ってない。

いや、言えない…









.









込み上げてくる涙を必死で堪えて

天井を見上げたその時。









テーブルに置いてた携帯が小さく震えた。

LINEのメッセージ…









その表示を見ただけで、鼓動が早くなった。









.









“話がある”

“明日ここに来て”








.









「……っ。」









.









相手は、大貴だった。









***

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作者名:まりも | 作成日時:2020年2月22日 22時

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