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「ありがとうございました。」
大貴「いいえ。それより母ちゃん大丈夫?
遅くなって、心配してるんじゃ…」
.
「あ、母は仕事で今晩遅くなるみたいなので
大丈夫です。」
大貴「え、でも灯りついてるよね?
誰かいるの?父ちゃんとか?」
.
首を傾げてアパートの灯火を
じっと見る先輩。
私の家に着くまでに、
大貴先輩の機嫌は直っていた。
.
「いえ、父はいないんです。
母の代わりに涼介が来てくれて…」
大貴「はっ、山田?」
.
「はい。私、料理とか苦手なので、
ご飯作ってもらいに。」
大貴「へぇ…」
.
それっきり黙ってしまう先輩。
鍵を差し込むとガチャッと音がたって、
ドアが開いた。
.
「あ…今日は、ありがとうございました。」
大貴「ん?いいえー。」
.
だけど、それは一瞬で目が合うと
先輩はいつものように笑った。
なんだったんだろう…?
.
「あの…」
大貴「ん?」
「お、おやすみなさい…」
大貴「おやすみ。」
.
これで終わり、なのかな…
また明日も会えるって分かっているけど
無意識に大貴先輩の手を掴んだ。
***
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作者名:まりも | 作成日時:2020年1月2日 21時