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「…っん…!」









.









口内に伸びてきた舌に歯や歯茎をなぞられ、

深々と舌を絡め取られていく。









こんなの、知らない…









.









熱情的なキスに私の思考は

たちまち溶かされていった。









.









「ん…っ、ぅ…!」









.









駆け上がる喜悦にふるふると腰が震えて

力が抜けていく。









それでも先輩は両手で私の頬を力強く包み込んで、

口内を貪り尽くして。









.









「…っ、ふぅ…」









.









水音が立つほどに舌で舌を舐り、

口の端から溢れた唾液を舐め取って唇に緩く歯を立てる。









息をつく間もないキスに呼吸が苦しくなって、

胸の鼓動も激しくなる。









.









大貴「……逃げるな。」

「っふ、ぁ……」









.









意識が白く霞みかけたところで唇が解放され、

ぼやけた頭の中に先輩の声が響く。









.









「……っ。」









.









さっきまで私を悩ませていた恥じらいは

すっかり掻き消えてた。









.









「あの…っ。」









.









私は息を切らせながら先輩を見上げる。

視線の先にある唇は唾液で艶めかしく濡れていた。









.









…またキスして欲しいって、思ってしまった。









***

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作者名:まりも | 作成日時:2020年1月2日 21時

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