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大貴「ふは、今日は積極的。」
.
頭上から先輩の息が降ってきて
髪を指ですいてくれる。
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大貴「びっくりした?」
.
その問いかけに私はゆっくり頷く。
大貴先輩は、あははっと笑って
私の顔を覗きこんだ。
.
大貴「いつもそんなだと嬉しいんだけどなぁ。」
「いつもは…無理です。」
大貴「なんでだよ!」
.
おい!ってつっこまれるけど、その声色は優しくて、
頭がぽんぽんっと撫でられる。
…離れたくない。
.
大貴「Aさーん。」
「……」
大貴「おーい、Aー。」
「……」
大貴「……そろそろ離してくれないと噛みつくぞー?」
「っ、だ、だめ…!」
.
耳元で囁かれる声。
先輩の大胆な発言に、慌てて離れた。
.
大貴「あ、そこ離れる?」
「は、離れます!」
大貴「即答かい!」
.
一気に芽生える羞恥心。
今更ながら、自分の行動に恥じた。
な、なんて大胆なことを
してしまったんだろう。
.
大貴「50位以内だったからとはいえ、急には襲わないし。」
「お、おそ…!?」
大貴「顔赤ぇ。」
「んにっ…」
.
ククッと吹き出しそうになるのを堪え、
むにむにと両頬が先輩の手に挟まれる。
顔を上げれば、可愛い顔した大貴先輩が
楽しそうに私の顔で遊んでいた。
.
大貴「Aのほっぺ、熱くてモチモチしてる。」
「つめた…!はなしてください!」
大貴「えー、どうしよう。」
.
先輩の冷たい手が火照った頬を冷やしていく。
まるで新しいおもちゃで遊ぶ子どもみたい。
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作者名:まりも | 作成日時:2020年1月2日 21時