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「ルナ、マナ。この子が新しい友達な。怖がりだから、あんま脅かしてやんなよ？」
「はーい！」
「はーい！」
三ツ谷の腕から降ろされたAの足は、しっかりと公園の地面を踏みしめた。
そして三ツ谷に手を引かれるようにして遊びまわっていた少女達の元に行くと、すぐ様Aはルナとマナと呼ばれた少女達によって囲まれる。
なんの心の準備も出来ていないまま左右の手を握られ、びくりとAの体は硬直する。
やっぱり、まだ怖い。
「お名前なんて言うの？」
「あ、ぅ……あ……の……ぁ、ぇと……A……」
「Aちゃんって言うんだー！ルナはルナって言うの！」
「マナはマナって言うの！」
辿々しく話すAにも、ルナとマナはニコニコと笑いながら話しかけた。
特に実年齢が近いであろうルナの方はしっかりとAをリードし、怯える彼女の様子を伺いながら会話を続けた。マナもまた、姉の真似をするようにAを励ましていた。
慣れてくると今度は「滑り台一緒に滑ろ！」「すべろー！」「ブランコはルナが押してあげる！」「マナもー！」なんて言い、Aの骨と皮だけのような腕を引いて公園を走り回った。
最初は人形のように固まっていただけのAも、次第に天真爛漫な二人を受け入れてきたようで、最後には「わー！」と走り回る二人の背中をトテトテと追いかけていた。
その様子を端から見ていた万次郎と三ツ谷が、互いに顔を見合わせる。
そこで互いの間抜け面を目の当たりにすると、二人はどちらからともなく吹き出した。「なんつー顔してんの」「いや、それオレのセリフだワ」どうやら彼らの心配は杞憂だったようだ。
「……オマエ、良い顔するようになったな」
「は？なにそれ。どんな顔だよ」
「あー、まぁ、なんつーの？我が子の成長を喜ぶ親、的な？……兎に角今のマイキーは、暴走族仕切ってる奴とは思えねェくらい、穏やかな顔してたぜ」
＿＿＿「変わったな」そう三ツ谷に言われ、万次郎は無意識の内に自身の心臓部分を押さえる。
確かに、Aと出会ってから自分は変わった気がする。兄の真一郎が死んでからというもの、定期的に胸を蝕んでいたあの“黒い何か”が、最近はめっきり顔を出さない。
抑えが効かない、なんてことも無くなった。
誰かを殴っている時も常に脳裏にはAの姿があって、その姿を思い浮かべているだけで、自然と心が落ち着いた。
あぁ、これ以上血をつけて帰ったら、またAを泣かせしまう。
いつもそれだけが気がかりだった。
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レモン - サイコーすぎんだろ‼️ 応援してます😆 (2022年7月2日 13時) (
レス) @page50 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ぺたごんさん» ありがとうございます！今日中に続編に移行するつもりなので、続編もよろしくお願いします！ (2021年11月13日 8時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ぺたごん - すごくすき愛した だぁじに悶えてます 続編待ってます！ (2021年11月13日 1時) (レス) @page50 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ただのバカですさん» そうです三ツ谷くんです（笑）多分本文でも書くと思うんですけど、みつや→みつゃ→みちゃ 的な流れから、みちゃになりました。続きものんびり頑張ります！ (2021年10月23日 0時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - みちゃ？あっ、三ツ谷くんの事ね。え！？可愛くねぇ？みちゃだよ？胸取れるわ。ムフフ続き楽しみに待ってます。 (2021年10月21日 7時) (レス) @page45 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
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