Episode 19 ページ21
この世界に来てから何日たったんだろう…
グリムといるベッドの上で、私は息を吐いた。
一人暮らしだったあの頃と比べて
皆と食べるご飯も、賑やかな夜もある。
でも、何故か静かなあの生活を思い出してしまう。
それに黄金に輝いた髪の謎も考えないといけない。
頭が冴えて眠れず、そっと寮を出た。
「何してるんだ」
ハッと後ろを振り返るとツノ太郎がいつの間にか佇んでいた。
『ツノ太郎…』
マ「…その顔はどうした」
彼の手が私の顔に触れる。
その手があたたかくて、俯いてしまう。
マ「つらいのか」
私はううん違うんだ、と首を振る。
『元の世界を思い出してさ』
すると顔に触れている手がピクリと動いた。
マ「……僕は、お前の故郷を忘れさせることなんて簡単だ」
そう言って彼の手元にふわりと光が集まり
それに共鳴するように木々がざわめく。
『あはは、いつか別れはくるでしょ？』
マ「僕のそばにいてくれないのか」
ツノ太郎は上から目線なことが多いから
私はこの言葉を冗談だと思ってしまった
『そんなこわい顔しないでよ〜』
強い風が吹き私たちの髪をゆらす。
マ「お前には僕しかいないんだ」
さらに光が強まり、顔に添えられた手に力がこめられる。
ん？もしかしてピンチ？
彼が本気で怒っていると気付くには遅かった。
『ご、めん、ツノ太郎』
邪魔になる記憶は消すしかないな、と
彼から出されるオーラに圧倒されてしまう。
『お願い、記憶を消さないで！』
「やれやれ、騒がしいのう」
大きな音をたて魔法を放ち、
上からふわりとリリア先輩が降りてきた。
『リリア先輩…？』
どうやらツノ太郎の魔法を抑えてくれたらしく
リ「こら、人の子を怖がらせるでないぞ」
マ「僕はただ…」
先輩が現れたことで冷静になったようで辺りは穏やかになっていた。
リ「それにわしのお気に入りじゃ
手を出すとはよほどの覚悟があるとみた」
『ま、待ってください！ツノ太郎は俺を思ってくれただけで』
私は離れてしまったツノ太郎の手を掴む。
『できる限りそばにいるよ、友達だから』
そして小指を絡ませ指切りの形にする。
マ「これは？」
『約束するってこと』
先輩は驚いた顔をするが、ツノ太郎は唇の端を緩めている
マ「気に入った」
言うや否や鮮やかな緑の閃光が煌めき、急に鉛のような眠気が襲う。
これは"約束"だ＿＿＿
朦朧とする意識のなか、その言葉だけが響いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ウンポコポコ@ツイステ大好き(プロフ) - レズアさん» それは見てからのお楽しみです♪♪♪♪読んでくださりありがとうございます！ (2020年8月1日 18時) (
レス) id: ba76a20fc9 (このIDを非表示/違反報告)
チョコソフトクリーム(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！めちゃ更新できるよう相方に頑張ってもらいますね！！！！ (2020年8月1日 17時) (レス) id: 9042f0ffc0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコソフトクリーム(プロフ) - ミートボールスパゲッティ教さん» あなたも最高！ありがとうございます！！！ (2020年8月1日 17時) (レス) id: 9042f0ffc0 (このIDを非表示/違反報告)
レズア(プロフ) - 迷惑でしたら消して頂いて構いません。すみません。 (2020年7月29日 14時) (レス) id: 16ff9919d9 (このIDを非表示/違反報告)
レズア(プロフ) - もしかしたらネタバレになるかもしれません。前世、ラプンツェルですか？後ここからはただただ思ったことですが、前の世界ってヒプマイですか？山田家長女？ (2020年7月29日 14時) (レス) id: 16ff9919d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ウンポコポコ@ツイステ大好き、チョコソフトクリーム x他1人 | 作成日時：2020年5月17日 3時
