春の訪れ(JW side) ＥＮＤ ページ49
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まるで鳥籠の中のような場所だった
どこに行っても、"遠く"へは行くことは出来なくて
1人になりたくても波や星が俺を見ている気がして
正直、この生まれ育った島のことをちょっと嫌いになりそうだったあの頃
『チャイム、あるわけ無いか』
それは、なんてことない日常の中に現れた、今世紀最大の美しい何かだと言うことは、直ぐに理解できた
この島には不釣り合いなほど綺麗で白い透明な肌、ふんわりとウェーブがかった艶のある髪の毛、不自然なほど長いまつ毛がやけに馴染んでいるのはその大きな瞳のおかげなのだろうか
話しかけていいのかと悩んでしまうほどに綺麗すぎた彼女は、きっと噂に聞く転校生で
「あるよ、裏に回れば正面玄関」
悩みながらも話しかけずにはいられなかった。
きっとこれは、俺の退屈なんて意図も容易く壊してしまう、有逸無二の衝撃で
「ウェディングドレスみたいな服着て、恥ずかしくないの？」
『もー！違うってば！これはキャミワンピース！ほら、このシアーシャツを羽織れば日焼け対策になるでしょ？』
聞いたことないカタカナ用語をぺらぺらと話す彼女はおしゃれが大好きで
「A、これあげる」
『え！いいの？！これアタリじゃん』
おまじないやジンクスはすぐに信じてしまうから、駄菓子屋のお菓子で何かアタリが出たら全部彼女に渡した。だって、喜んだ顔がびっくりするぐらい可愛くて。
彼女の事を知れば知るほど好きになって、近付けば近付くほど溺れていった
"『ジョンウ、また星みたい！』"
"『ソウルに帰りたかったけど、ジョンウがいないソウルは絶対つまんないから暫く帰らなくていいかな』"
"『ジョンウジョンウ、ずっと一緒にいようね』"
彼女は、退屈していた俺の鳥籠の中に入ってくるなり毎日毎日いろいろものを魅せてくれた
笑った顔も、怖がってる顔も、怒ってる顔も、悪戯してる顔も、恥ずかしがってる顔も
何度見ても飽きることはない彼女の表情、一挙一動
『ジョンウ、ボーッとしてどうしたの？』
「過去を振り返るのって大事だから」
『あ、また意味不明なこと言ってる』
今こうして隣で笑ってるAは、世界で一番可愛くて俺の大切なたった1人の彼女だ。
「はぁ、俺、幸せ」
『………！！……私も、幸せだよ』
.......END
※作者からはコメント欄にて投稿中です
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終わり
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run(プロフ) - おもちさん» こちらこそ、そんな素敵なコメントをして下さりありがとうございます🥹🙏💓 (9月22日 16時) (
レス) id: 8f6ebbdacb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 心温まる素敵なお話ありがとうございました😌💚 (9月15日 19時) (レス) @page49 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
run(プロフ) - もちこさん» もちこさん！とても素敵で感動的なコメントありがとうございます😭めちゃくちゃ嬉しいです〜（ ; ; ）❤️これからももっともっといい作品を作っていきたいと思ってるので、是非よろしくです🙇♂️💙 (9月13日 9時) (レス) id: 8f6ebbdacb (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 文字数の関係からいくつもコメントしてしまい失礼致しました💦 今後もrunさんの作品を楽しみに応援しております.......🙏🏻💚 (8月21日 1時) (レス) id: fa93449f5b (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 登場人物全員が魅力満点で、ずっとこの世界を眺めていたいなあと噛み締めております😂連載お疲れ様でした、本当に素敵な作品をありがとうございます！ずっと心に残り続ける大好きな作品です😭 (8月21日 1時) (レス) id: fa93449f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：run | 作成日時：2023年1月23日 16時
