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"バレンタイン"
それは、今まで好きな人や恋人が出来たことがない私にとって、ずっと無縁と思えた甘い行事だ
友チョコや義理チョコよりもずっと気持ちの篭ったそれは、放課後に会う予定だったジョンウの為にスクールカバンの中で眠らせていた。
昨日の夜、型に生地を流し込みながら何度も想像したジョンウの嬉しそうな顔
そっか、バレンタインって渡す側もこんなに楽しいんだ…なんて思いながら奇跡的に一回で上手に出来上がったガトーショコラをホールごと可愛らしい箱の中に導き、慣れない手つきでラッピングをしていたら、思いの外夜中までかかってしまい、ちょっと寝不足気味だった私はこの日、きっと誰よりも浮かれていた
そして、待ちに待った放課後
いつもだったら私のクラスまでジョンウが迎えに来てくれるんだけど、中々迎えに来る気配がなくて徐々に減っていくクラスメイトの背中を何度も見送りながら、手鏡で前髪を揃えたりしていた
『喜んでくれるかな…』
「悩むだけ無駄」
『それってどうゆう意味？』
「本人に渡してみたら分かるよ。今日このあと一緒に帰るんでしょ？」
『うん…』
「それにしてもジョンウくん遅いね。いつもなら帰りのホームルーム終わったら速攻でAの事迎えにくるのに」
『居残りでもさせられてるのかな』
スマホを確認してみるがジョンウからの連絡はない。机を挟んで前の席の椅子に腰をかけ私の机で日誌を書いているヘリンに目線をずらす
『ちょっと私、ジョンウのクラス行ってくる』
「え、珍しい。迎えにいくの？」
『うん』
私の発言にようやく顔を上げたヘリン。ポカンとした間抜け面に『じゃあね！』と元気よく言葉を浴びせ、鞄を背負い教室を駆け出した私は、螺旋階段を急足で降りた
息を切らしながら2年生の教室の前に来たところで足を止めた。一呼吸おいてからドアに取り付けられている窓から教室の中を覗くと、こちらに背を向けているジョンウの姿がすぐさま目に飛び込んできた。
『あれ？ジョンウ1人？』
目を凝らして教室内をぐるっと見渡してみると、ジョンウ以外の生徒らしき人は誰もいないことが確認できたので、私はここでようやくドアに手をかけ、解放した
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______________ガラガラ
『ジョンウ〜っ一緒にかえ…ろ……』
「うわぁ！あれ！？A！？」
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あぁ…
開けなければよかった
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run(プロフ) - おもちさん» こちらこそ、そんな素敵なコメントをして下さりありがとうございます🥹🙏💓 (9月22日 16時) (
レス) id: 8f6ebbdacb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 心温まる素敵なお話ありがとうございました😌💚 (9月15日 19時) (レス) @page49 id: db91ee34e8 (このIDを非表示/違反報告)
run(プロフ) - もちこさん» もちこさん！とても素敵で感動的なコメントありがとうございます😭めちゃくちゃ嬉しいです〜（ ; ; ）❤️これからももっともっといい作品を作っていきたいと思ってるので、是非よろしくです🙇♂️💙 (9月13日 9時) (レス) id: 8f6ebbdacb (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 文字数の関係からいくつもコメントしてしまい失礼致しました💦 今後もrunさんの作品を楽しみに応援しております.......🙏🏻💚 (8月21日 1時) (レス) id: fa93449f5b (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 登場人物全員が魅力満点で、ずっとこの世界を眺めていたいなあと噛み締めております😂連載お疲れ様でした、本当に素敵な作品をありがとうございます！ずっと心に残り続ける大好きな作品です😭 (8月21日 1時) (レス) id: fa93449f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：run | 作成日時：2023年1月23日 16時
