33. ページ33
.
まるで、フワフワと体が宙に浮いてるみたいな
そんな不思議な感覚になった。
続いてパッとドンヒョクの顔を見ると「あ、こっち見た。可愛い」なんて言われる始末。さっき言っていた"好きなタイプ"もなんだかかなり具体的だったし、なんならそれ、私がかなり当てはまってない？
『本当に言ってるの？』
「なんで嘘つかなきゃいけないんだよ」
確かにそれはそうなんだけど、だっておかしいじゃん。
今まで私が何をしたって、"可愛い"って言ってくれたことなんてなかったし。学校でも私とは真逆のタイプの子にデレデレしてたし。
『ちょっとよく分かんないから今日はもう帰ろうかな』
「え、急に白々しくなるじゃん。まぁそれもそれで可愛いね〜」
『やめてもういいから』
「ちょっと置いてかないでよー」
図書室を出る私を追いかけてくるドンヒョクから必死に逃げた。恥ずかしいような悔しいような感情も、素直に嬉しいと言えない自分自身にも嫌気がさして、どうすれば良いかわかんなくて。
終わったと思っていた私たちの関係が拍車をかけて動き出そうとしている気がしてならなくて、ボケっとしている暇はもうないのだと怖くなった。
手に入りそうだと初めて思ってしまっている。
私じゃ一生頑張っても届かないだろうと思っていたのに。ギラギラに燃える太陽は私を照らすだけで、決して触れられないのだろう、と。
"世界で一番可愛いお隣さん"
なにそれなにそれ。
そんなの、私しかいないじゃん。
.
.
.
______数時間後。
なんとかドンヒョクを振り切って家に着くことが出来たのはいいものの、すぐ隣の家にはドンヒョクがいると思うとどうも落ち着かなくて、1人広いリビングから動けずにいた。
時間は深夜1時。さすがに部屋に行ってベッドで寝たいけど、もしもドンヒョクが会いにきたら今度こそ私は普通じゃいられない。いやでも、流石に今日はもう来ないかも…いやいやいやでも、あの無神経なドンヒョクならば充分あり得る話だし…
そう言えば、ドンヒョク変なこと言ってたな…
"解決策はある"って。北高校に知り合いがいるって言ってたけど、本当に大丈夫なのかな。
そんなことを考えていたら、いつの間にかリビングのソファーの上で寝てしまっていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
run(プロフ) - ちょんぽむさん» わぁ（ ; ; ）♡そんな事を言って頂けて本当に光栄です🥹💓最後まで読んでいただけただけでも嬉しいのに沢山キュンもしてくれたんですね😭嬉しいです❤️ (10月21日 23時) (
レス) id: 8f6ebbdacb (このIDを非表示/違反報告)
ちょんぽむ(プロフ) - 完結お疲れ様でした…！runさんの書くドンヒョク良すぎるしお話も好きすぎていつも楽しく読ませて頂いてました🥹たくさんキュンしましたありがとうございました😭💕 (10月19日 10時) (レス) @page41 id: d126820032 (このIDを非表示/違反報告)
run(プロフ) - Kikiさん» わぁKikiさんだ〜（ ; ; ）♡いつもコメント本当にありがとうございますぅ（ ; ; ）♡励みになるし、何より凄く嬉しいです♡これからも頑張ります(*^^*)♡ (10月5日 14時) (レス) id: 8f6ebbdacb (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - 完結したらコメントしようと思ってたんですけど無理でした(;_;)今回のお話もかわいくてめちゃくちゃ好きです〜(;_;)気早すぎますが次回作も楽しみです(;_;)💓 (10月5日 9時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：run | 作成日時：2023年6月8日 17時
