第五十六話 仕方ないけど可哀想 ページ9
｢雷蔵ガチの方だ。あいつ本気の方だぞ!!｣
｢そうだね。え、でも僕達天女様が来た初日に学園長先生の庵に行ってみたよね？｣
｢行った…けど勘右衛門と八左ヱ門はあの場には居なかった!!｣
｢!!勘右衛門は忍務で八左ヱ門は…孫兵のジュンコ探しだったっけ。｣
｢またあいつのペットか!!｣
再び双忍会議を開きヒソヒソと会話する。
最早恒例でご都合すぎる孫兵ペット失踪に二人はまた頭を抱えた。
｢引きずってでも連れていくべきだった…｣
｢完全にやらかしたね…｣
憐れむような目で八左ヱ門を見た後鉢屋三郎は口を開いた。
｢八左ヱ門。…もしその人がめちゃくちゃに性格の悪い人だったらどうする…んだ？｣
｢え！もしかしてあの人ってそういう感じなの？…うーん三郎がそういうならそうかもしれないけど…もしそうでも1回ちゃんと話してみてから判断したいな。｣
ピュア過ぎる。
八左ヱ門に対して二人ともそう感じたのか、鉢屋三郎は不破雷蔵を見てダメだというふうに首を振った。それに返すように苦笑いのまま不破雷蔵は頷いた。
｢そうだな。八左ヱ門の言う通りだ。性格悪いかどうかは…分からないが自分の目で見て判断するのは良いよな…うん。｣
これからなんて言えばいいのか。もしここでそいつは天女だと言ったらあの忌々しい天女は消える事になるだろうがこいつは確実にショックを受けるだろう。なんならそれは下級生にまで広がる。これが得策かどうか。渋る三郎を見て雷蔵が口を開いた。
｢…まあいいんじゃない？じゃあ僕達もその方を見つけたら八左ヱ門に言うようにするよ。｣
この時だけはいつもと立ち位置が逆であった。
｢本当か！ありがとう！…あ、この前来た天女様とかに目付けられないといいな〜俺もお前達もあの人も。｣
先程の眩い表情とは打って代わり暗い嫌そうな顔をする。
まあその表情の原因はどちらも同じ奴なのだが。
｢なったとしてももう下級生に被害は出させないようにしなきゃね。これ以上あの子達を悲しませられない。｣
｢そうだな。八左ヱ門はまだ天女と会っていないみたいだし。(会ってるけど…)気をつけろよ。｣
｢うん。じゃあ俺はこの辺で失礼するよ。じゃあまた明日、おやすみ〜！｣
｢ああ。｣
｢うん。おやすみ。｣
八左ヱ門が部屋から遠のいた事を確認すると深いため息を2人揃って吐いた。
すごく面倒なことになった。
悪いが八左ヱ門、さっきの事は誤解を生まないためにも勘右衛門達にも伝える必要がありそうだ。
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うん！ - 澄香さん» コメントありがとうございます！八左ヱ門には頑張って欲しいですね〜 (4月12日 20時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
澄香 - 八左ヱ門ッッ！！！好きだ！！いつも楽しく拝見してます！頑張ってください！ (4月7日 1時) (レス) @page8 id: 8b8bcc9d2b (このIDを非表示/違反報告)
うん！ - えだまめさん» わー⁉︎一気読みですか⁉︎ありがとうございます。頑張ります！ (3月25日 0時) (レス) @page1 id: 5a2711bae6 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてここまで一気読みしてしまいました…✨✨これからも更新頑張ってください！応援してます！ (3月23日 12時) (レス) @page1 id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2024年3月22日 16時
