第五十五話 冤罪がすぎる ページ8
｢…で目がこんな感じで、ふわって笑う感じ。わかる？歳は…幾つくらいだろ？俺達と同じくらい？身長は高そうだったよ。六年生達くらいかな？あ、じゃあ15歳以上なのか？｣
ふむふむと八左ヱ門が挙げていく特徴を聞いてその辺に置いてあった紙に雷蔵が書き留めていく。
ただ最後まで聞き終わると二人ともある人物を思い浮かべた。
恐らく雷蔵が考えている人も同じだろう。
私が雷蔵を見た時雷蔵もまたこちらを見ていた。
｢あー…一個私から質問なんだがその方の小袖って地味めなものだったりするか？｣
｢そうそう！美人だからもっと豪華なの着ても似合いそうだけどああいうのもあの人綺麗さが引き立っていいって言うか…!!｣
｢あー…うんそうだね。じゃあさ八左ヱ門その人の顔ってこんな感じ？｣
雷蔵が私を指差すと同時にあいつの面を被って見せた。
嘘であって欲しい。
｢あー！！その人その人！！なんだ二人とも知ってたのか〜！｣
嬉しいとでも言いたげな表情の八左ヱ門を他所に私と雷蔵は頭を抱えた。
ビンゴだ。
まさかのまさかである。八左ヱ門が惚れた人というのは忌々しい天女である。
｢ちょっと三郎〜!!どうするのあれ!!妖術…かもしれないけど、八左ヱ門本気なんじゃない？｣
｢私達も今まで妖術にかかったしかかった奴を見てきたが、妖術にかかった人間ってあんな感じじゃなくないか？もっとこう…目が朧気というか…｣
｢でも八左ヱ門の目めっちゃ澄み切ってるよ！本気なのか妖術なのか…どっちが正しいんだ…本気か術か〜あ〜迷う!!｣
｢雷蔵こんな時にいつもの癖を出すな！いや、うんでもあれは…うーん…｣
ヒソヒソと八左ヱ門に背を向けて双忍会議をし始める。
あの天女が妖術を使ったのか？でも八左ヱ門からはそんな素振り見ないし。
というか話しても無いだろう。あの二人って。
妖術は大体天女の近くに寄ると掛かる事が多いが話を聞く限り近づいた様子も天女に気づかれた様子も無さそうだったし…
｢八左ヱ門、そのてん…そのお方に貢ぎたいとかあるか？｣
咄嗟に投げかけた質問に八左ヱ門は眉を顰めた。
｢え？いやまだ話した事も無い人に何か送るのって重くない？それにあっちからしたらめちゃくちゃ怖いじゃん。まあ…もし恋仲とかになったりしたら何か送りたいとかはあるけど…って恥ずかしいなこれ。｣
当たり前だ。当たり前すぎる。
純粋に笑う八左ヱ門が眩しく感じる。
ただ分かった事がある。
これはガチだ。
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うん！ - 澄香さん» コメントありがとうございます！八左ヱ門には頑張って欲しいですね〜 (4月12日 20時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
澄香 - 八左ヱ門ッッ！！！好きだ！！いつも楽しく拝見してます！頑張ってください！ (4月7日 1時) (レス) @page8 id: 8b8bcc9d2b (このIDを非表示/違反報告)
うん！ - えだまめさん» わー⁉︎一気読みですか⁉︎ありがとうございます。頑張ります！ (3月25日 0時) (レス) @page1 id: 5a2711bae6 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてここまで一気読みしてしまいました…✨✨これからも更新頑張ってください！応援してます！ (3月23日 12時) (レス) @page1 id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2024年3月22日 16時
