第五十四話 知らぬが仏 ページ7
｢今日この学園に来てためっちゃ美人な女の人〜？｣
夕食も終え、風呂に入り終わった後唐突に問いかけた質問に鉢屋三郎と不破雷蔵は同時に首を傾げた。
｢そう。三郎達は見てないか？｣
｢うーん。僕は見てないかなあ。｣
｢私も見ていないな。八左ヱ門がそういうくらいの御仁なら私も見てみたかったな。｣
｢それ馬鹿にしてる？｣
｢いーや？｣
｢絶対馬鹿にしてるだろ…｣
｢まあまあ…それで八左ヱ門はどうしてその方の事が気になったの？｣
三郎と若干喧嘩になりかけているところを雷蔵が苦笑いしながら止める。
雷蔵の質問にまた三郎にからかわれるのではと頭をよぎったが素直に話す事した。
渡り廊下で立ち話もなんだしと雷蔵達の部屋に入れてもらい今日あった事を話した。
｢実は、孫兵のペットの毒蝶の花子が逃げ出してそいつを探してたんだけど…｣
｢また伊賀崎孫兵のペットが逃げ出したのか。｣
｢探してる時にその方を遠目からだったけど見かけて。凄い嬉しそうにしてたからとても気になったんだ。その人見てたら凄いぐわーって来たんだよ。｣
｢ほお〜？つまり八左ヱ門は話しても居ないその方の事をさっきから言っているのか。…流石鈍いやつだな。｣
｢はあ？どういうことだよー！もー！｣
｢三郎は1回黙って…｣
ニヤニヤと八左ヱ門の話を聞き喋る三郎に雷蔵は呆れたようにストップをかけた。
｢えーっとじゃあ八左ヱ門はその方に一目惚れしたって事でいい？｣
｢一目惚れ!?｣
思ってもみなかった言葉が雷蔵から出てきて自分の顔に熱が集中するのがわかった。同時にさっきの人の顔も思い浮かんだ。
ああこの感覚さっきと同じだ。
｢…あー…そう、かも？｣
言われればそうかもしれない。
天女の件を置けば恋心を抱くのはいつぶりか。なんなら初めてかもしれない。
一目惚れという言葉が妙にしっくり来た。
｢それで？結局声すらかけられなかった八左ヱ門クンはどうしたいんだ？｣
相変わらずニヤニヤとした顔の三郎に若干のイラつきを覚えるが協力的な様子だしと本音を言ってみる。
｢そりゃあもっかい会ってみたいけどいつここにまた来るか分かんないし名前すら分かんないしなあ…｣
｢小松田さんに入門票見せてもらうのは？｣
｢小松田さんが覚えてるかどうか怪しくない？顔は覚えてても名前までは難しい気がする。｣
｢じゃあ流石に容姿くらいは覚えているだろ？一目惚れだし。｣
｢そうだなー…まず美人だろ？でー髪がこんくらいあってー…｣
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うん！ - 澄香さん» コメントありがとうございます！八左ヱ門には頑張って欲しいですね〜 (4月12日 20時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
澄香 - 八左ヱ門ッッ！！！好きだ！！いつも楽しく拝見してます！頑張ってください！ (4月7日 1時) (レス) @page8 id: 8b8bcc9d2b (このIDを非表示/違反報告)
うん！ - えだまめさん» わー⁉︎一気読みですか⁉︎ありがとうございます。頑張ります！ (3月25日 0時) (レス) @page1 id: 5a2711bae6 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてここまで一気読みしてしまいました…✨✨これからも更新頑張ってください！応援してます！ (3月23日 12時) (レス) @page1 id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2024年3月22日 16時
