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第五十八話 とりあえず団子が食べたい ページ11

なにか言いたそうに困った顔をする善法寺先輩に取り敢えずにっこり微笑み返してみる。

さらに苦笑いをされた。不服である。

「綾部が最近この辺掘るのハマっているそうですよ。お気をつけください〜それじゃあ。」

「待って!!…ください」

適当に話終わらせて去ろうとすれば大体ストップがかかる。

多分この人達の癖である。

掴まれた手首を解こうとも別に思わなかったのでその場で立ち止まる。

「どうかしましたか。」

「いや、うーんとね。えー…」
「天女様、我々と今週末にでも町へ行きませんか。」

善法寺先輩はなにかモゴモゴと言い淀んでいると。別の人が善法寺先輩の肩に手を置いた。

そう立花先輩である。


やっと会えたなと言わんばかりの清々しく作られた笑顔だ。


そんなこんなで現在に至るのだ。


「天女様も女性ですから何かと入用でしょう。我々が案内致しますので是非一緒に。」

「そうですか〜。でも特に欲しいものは無いですし…遠慮しておきますね。」

「そう言わずに…もしや初めてお会いした時に怖がらせてしまった事を気にされているのでしょうか。あの時は大変申し訳ありません。」

眉を八の字にして謝る立花先輩。

怖すぎる。

絶対頭の中で100回くらい私を殺してるだろう。

ついでに執拗い。

その辺のナンパ野郎並に執拗いのだ。

さっきからずっと断っているのに全然ひかない。

無理。怖い。帰りたい。

助けて潮江せん…は無理だろうから誰か。


このままでは埒が明かない。そう立花先輩も思ったらしく別の誘い文句を使ってきた。

「嗚呼、そういえば新しく出来た甘味処があるんです。そちらも案内出来ればと思ったのですが…」

「甘味処ですか…」

「はい。団子以外にも南蛮から仕入れた菓子があると聞きました。」

初めて食いついた話題に立花仙蔵はにっこりと笑った。

「そうですか、お団子…おだんご…」

お団子はとても食べたい。

私が持ってきたお菓子も美味しいけどたまには和菓子も食べたいのだ。

そしてこの人絶対この間の私の独言を聞いてた…!!

怖い。本当に怖い。

ほぼ立花先輩が喋っている為若干空気になりかけている善法寺先輩に助けて頂きたいが絶対助けてくれない。

そんな義理ないですしね。

…まあお団子くらいならノーカン…?

目当てがこの人たちじゃなくて食べ物だし。

自分のチョロさを自覚しつつ、それなら…と言いかけた時だった。

「「「あー!!!!!!!」」」

第五十九話 ギリギリの危機回避→←第五十七話 お菓子っていいよね



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うん! - 澄香さん» コメントありがとうございます!八左ヱ門には頑張って欲しいですね〜 (4月12日 20時) (レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
澄香 - 八左ヱ門ッッ!!!好きだ!!いつも楽しく拝見してます!頑張ってください! (4月7日 1時) (レス) @page8 id: 8b8bcc9d2b (このIDを非表示/違反報告)
うん! - えだまめさん» わー⁉︎一気読みですか⁉︎ありがとうございます。頑張ります! (3月25日 0時) (レス) @page1 id: 5a2711bae6 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてここまで一気読みしてしまいました…✨✨これからも更新頑張ってください!応援してます! (3月23日 12時) (レス) @page1 id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うん! | 作成日時:2024年3月22日 16時

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