第四十九話 笑う門にはなんとやら ページ2
「…？どうかしましたか？」
怪訝そうな目でこちらを見てくる潮江先輩。
「天女様めっちゃにまにましてる…
あ、真顔になった。」
耳がいいので団蔵がボソリと呟いた言葉で気がついた。
どうやら“あの”潮江先輩が私に敬語を使ってきた事が私の中で相当面白かったようだ。勝手に口角が上がっていたらしい。
ので、秒で真顔に戻した。
いけないいけない。ここの人たちは自意識過剰ボーイズの集まりなので私が笑ったら惚れられたと思われてしまう。
まあ今の話を含めて私も中々に自意識過剰ガールなんだけど。
「すみません。思ってる事が顔に出るタイプなので。」
「何考えてたんだろ…」
左吉、潮江先輩の事だよ。
団蔵の如くボソリと呟いた左吉に心の中で語りかける。
だって“あの”潮江先輩だよ。
会計関連で何かあれば引きずり回され、会計以外でも鍛錬だとか言って引きずり回してくるあの“潮江文次郎”だよ。
流石に左吉達後輩にはしてなかったっぽいけどそれでも自分の一番関わりのある先輩がふざけとか無しに敬語使ってきたら必然と口角が上がるのは当然だろう。
つまりそういうことなのだよ。
なんてそんなことは言えないので
「今日の夕食について考えてました。花より団子なタイプなので食のことしか考えてません。」
と誤魔化しておいた。
食い意地張ってるキャラが着いてしまったがまあ仕方ない。
どちらを選んだとしても結局は生きるために繋がるし。
「それでは用事も住んだことなので私はこれで。」
名残惜しいが居すぎても私が死ぬ確率が上がるだけなので帰るとする。大事な人達に殺されるのは嫌なのだ。
「待ってください。一つ質問なのですが天女様は団蔵の字が読めるのですか！」
待ったをかけられたので障子に手をかけたまま振り返った。
呼び止めたのはいいが左門、向いている方向が逆である。
「まあ多少は読めますよ。」
私が主に団蔵の見直しを任せられていたので自然と身についた能力である。因み潮江先輩は全体の見直しを担当している。
もちろん毛筆と硬筆とじゃ随分と勝手が違うから完璧に読めるとは限らないんだけど。
「あ、こちらじゃなかった。そうなんですね！」
方向が違ったと気づいたのはいいが左門、それも違う向きである。
その話を聞いていた潮江先輩は何かを考えたような素振りを見せ、とあることを提案してきた。
「天女様、予算会議までで結構ですので我々会計委員会を手伝って頂けないでしょうか？」
大出世じゃないか。
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うん！ - 澄香さん» コメントありがとうございます！八左ヱ門には頑張って欲しいですね〜 (4月12日 20時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
澄香 - 八左ヱ門ッッ！！！好きだ！！いつも楽しく拝見してます！頑張ってください！ (4月7日 1時) (レス) @page8 id: 8b8bcc9d2b (このIDを非表示/違反報告)
うん！ - えだまめさん» わー⁉︎一気読みですか⁉︎ありがとうございます。頑張ります！ (3月25日 0時) (レス) @page1 id: 5a2711bae6 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてここまで一気読みしてしまいました…✨✨これからも更新頑張ってください！応援してます！ (3月23日 12時) (レス) @page1 id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2024年3月22日 16時
