第四十二話 相談 ページ44
「正直体育委員会の活動内容は活動と言えるのか分かりませんしこの平滝夜叉丸には相応しくない…とも思うのですが今ではあの日々が恋しいとすら思うのです。このままでは体育委員会は委員会の花形では無くなってしまう。そして叶うならば体育委員全員で活動したい…天女様私はどうすれば良いのでしょうか。」
恐らく真剣な相談である。
一応真面目に聞いてみて天女が返した返答は…
「…金楽寺の和尚さんに相談してみたらいいん…じゃないです、かね?」
金楽寺の和尚さんに丸投げであった。
昔誰かが言っていたのだ悩み事は金楽寺の和尚さんにでも相談しろと。
それに私は別に和尚さんでも知𓏸袋でも無いのでそういう質問を投げかけられてもいい事を言える自信が無い。
専門外である。
専門も少ないけど。
予想外の返答だったのか若干マジかという顔をされてしまった。
「…確かに和尚さんに相談するのが一番最前だとは思いますが…私は天女様からの、この件に関与していない貴女からの率直な意見を聞いてみたいのです。」
物凄く真剣な顔でそう言われてしまった。
じっと見つめられるときは大体眼力が強いなあこの人とか黙ってたら結構顔整っているなあとか関係ないことを考えがちになってしまう。
我儘しかない私個人の意見…
「私は話し合いとか嫌いです。思ったことが言えないしめんどくさいので。もしそこで関係が切れてしまうのなら切れてしまえ〜とも思います。だから何もしません。終わるのをただ待つだけです。」
「ただ、君はそうじゃなさそうですし何かきっかけが来るのを待つんじゃなくて自分から動いてみたらいいと思いますよ。スーパースター直々の真面目なお願いなんて聞き入れる以外の選択肢ないですしね。」
おだても含めてそれっぽいことを言ってみる。
この人が求める言葉はかけてあげられただろうか。
ふむふむと顎に手をあてて頷く滝夜叉丸。
黙っていたら多少なりともファンはつくのではとも思うがこの五月蝿さが彼のアイデンティティなので黙っておくことにする。
「そうですね!このスーパースターからの申し出を断る人間など居ないでしょう!!」
先程の真剣な顔とは打って変わって満足そうに頷き満面の笑みで納得した様子の滝夜叉丸。
そろそろお昼が終わる時間である。
「もうじき授業が始まりますよ。解散致しましょう。」
珍しく私一人で立ち去らずにの解散であった。
.
「…」
彼も忍者。思うところはあるのである。
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うん! - ほうじ茶さん» お褒め頂きありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです (1月21日 2時) (レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - 今まで読んだ天女作品の中でダントツ面白いです!こういう性格の子好きです (1月18日 23時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うん! | 作成日時:2023年12月24日 1時