第四十話 自慢 ページ42
あれから数日経ったが小松田さんとは仲良くなることはなく、
変わったことと言えば小松田さんと事務の仕事の時間が同じになったということ。
この間あんなことを言ってしまったのに何がしたいのか少々疑問である。
午前は別々の場所で学園内の掃除、午後は隣の席同士で書類やらなんやらを作成したりしなかったり。
ただただ事務室と部屋を行き来するだけの日が過ぎていった。
そして今日も至って普通の日である。
「あ、天女様じゃないですか〜。」
先程の発言を早急に撤回しようと思う。
お昼に入った頃綾部が話しかけてきた。
「こんにちは。僕の事覚えてます？」
「流石に覚えてるわよ。今日はどうかしたの？」
「いーえ。ただ、あれが紹介しろってうるさくて…」
そういうと綾部は心底嫌そうな顔をして少し離れたところにある木を指した。
「あれ…あれ…あぁ、“あれ”ね。」
「そうです“あれ”です。」
あれだあれだと二人で言い続けていると当の本人が登場した。
「あれあれうるさーい!!!!!!!!私の名前は平滝夜叉丸だっ!!!!!!!!」
「というか喜八郎!!私はあの木の後ろから見てるからお前が天女様と話すという作戦だっただろう!!!!!!!!?」
「だって面倒臭いじゃん。それにさっさと会って話した方が早いし…」
「私の完璧な登場プランが崩れたじゃないか…!!!!まったく!!お前はぐだぐだぐだぐだ…」
「うるさいなあ…」
言い合いをしている2人を眺めながらもうこれは放置していいのではと考える。
「それにほら、天女様放置してていいわけ？」
「あ。」
「こほん…お見苦しいところをお見せしてしまい申し訳ありません。私、平滝夜叉丸と申します。私、四年生の中で教科の成績が一番なら実技の成績も一番ぐだぐだぐだぐだ…」
始めてしまった彼の口上に綾部と私二人して呆れる。
「すみません。ずっとこんな感じなんで放置してもらって大丈夫ですよ。あ、僕、紹介したので帰ります。」
「うん。私もそろそろあっち行こうかな。」
「天女様はこれから事務ですか？」
「まあね。綾部は…穴掘りに行くのね〜。」
踏鋤を見てそう言うと興奮したように目をキラキラさせて話し出す綾部。
「そうでーす。踏子ちゃんのメンテが終わったので掘りたくて…!!」
たまには星型とかもいいかもしれませんと言う綾部は実に楽しそうである。
．
「くだくだだのだ…って聞いてなーい!!!!!!」
話し終え辺りを見渡すと遠くの方に天女様と喜八郎がいた。
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うん！ - ほうじ茶さん» お褒め頂きありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです (1月21日 2時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - 今まで読んだ天女作品の中でダントツ面白いです！こういう性格の子好きです (1月18日 23時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2023年12月24日 1時
