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第三十四話 猛暑 ページ36

暑くてたまらん





ということでおばちゃんが倒れた。

ヘムヘムの鐘の音もいつもより勢いがない。

こういう時のご飯はどうするべきなのかと食堂裏へ訪れると夥しい程にまで虫を鍋に入れている男の人がいらっしゃった。

あまりに異様な光景だったので口をひくつかせながら近くにいた学園長先生に話を聞くとおばちゃんが倒れたのでかわりに黒古毛般蔵さんが料理を作っていらっしゃるそうだ。



「さいですか…」








みるみる顔から血の気が引いていくのがわかる。



あれを


口に


入れる?


ぜっっっっっっっったいに無理。
食堂から逃げるように部屋へ逃げ帰った。

ドッドッドッとこれ程にない迄に心臓が鼓動した。

無理無理無理無理。

しばらくはファスティング生活を送ることになるだろう。

お腹すいたようとしくしく泣いているとあることに気づいた。

それが本当であるようにと期待を込めてバッグの中を漁った。







あ、あった〜〜〜〜〜〜〜!!

見つけたものはインスタント食品。カップラーメンである。

あ〜パッケージだけでもう美味しい。


暑い日に熱いもの食べるのかとか言う人もいるだろうが虫よりは全然ましである。むしろ久々のこういう食事でテンションが上がった。


ただ肝心なお湯がない。

外で放置してたらお湯出来るかな…絶対に無理である。


火起こし…

火起こしするかぁ。



とりあえず枝木を集め燃えそうな種類の葉っぱを集めていい感じに組み立ててみた。


すごい、完璧にそれっぽくなった。

そして1番大事な火。

…どう付けるんだろう。


着火剤もチャッカマンもライターもない。コンロなんて尚更。

普通の学生の私はライターなんぞ持たないのだ。

あぁ文明の利器が恋しい…

火打ち石とかあれば着くんだろうか。

とりあえずここは原始的なやり方で行こうと木と木を擦り合わせてみた。









つっ…かね〜〜〜〜〜


全くつかない。
しかし若干木が黒ずんだようなそうでないような気はする。

これお昼休み終わるまでに終わるかな。いや終わらないな絶対。

諦めるしかないのかと落ち込んでいると急に地面が暗くなった。

否、影がさした。


「そんなんじゃ火は付きませんよ。」

そう言う声が降ってきたので上を向くと木桶を持ち、黒い忍者服に身を包んだ先生が見下ろしていた。

「やっぱり付きませんよね〜これ。いっその事そのまんま食べてしまおうかと今思っていたところです。」


「ところで何か御用ですか土井先生?」

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うん! - ほうじ茶さん» お褒め頂きありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです (1月21日 2時) (レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - 今まで読んだ天女作品の中でダントツ面白いです!こういう性格の子好きです (1月18日 23時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うん! | 作成日時:2023年12月24日 1時

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