第十八話 会議 ページ20
「____それであの天女と接触した奴はいるか？」
そう、この部屋の主である立花仙蔵が問うた。
「ううん。僕はまだかな。強いて言うなら天女様をここに連れてきた事くらい…まだ綾部の作った落とし穴に落ちてないから医務室に来ることもないし…」
あぁでも穴に落ちる生徒が今日は多かったなあと保健委員会委員長の善法寺伊作がボヤいた。
「綾部のやつまた穴掘って用具委員も埋めなきゃいけない穴が今日は多かったな。」
と用具委員委員長の食満留三郎もボヤいた。
「俺は今日偵察に天女の部屋に行ったのですが特にありませんでした。」
脱線した話を戻すように尾浜勘右衛門が今朝のことについて話す。
「まだ来て日が浅いから動き出していないだけかもしれないな。四番目みたいに。」
と食満留三郎が言うと全員が全員黙り込んだ。
ただ蝋燭がゆらゆらと揺らめいていた。
暫しの沈黙の後鉢屋三郎が口を開いた。
「…手を打つなら早い方が良いでしょう。」
「だが彦四郎の意見も一理ある。まだ害がないから様子をみるのもアリだ。」
続けてこの部屋のもう一人の主である潮江文次郎がそう言った。
「ならいつものように天女を試すというのはどうだ？四人目の事もあるしあいつがボロを出すまでずっと演じればいいだろう。」
七松小平太の提案に皆が頷く。
「一度に行っても怪しまれるだけだよ。機会を伺って数人ずつ行こう。」
「やりたくない人間も居るだろう。これは希望者のみにする。」
「私は勿論やるぞ!!」
「僕もやります。」
「私もやります。」
声を上げるものも入れば上げないものも居た。
「長次はやらないのか？」
「もそ。」
「そうか!!」
どうやら中在家長次は今回ばかりは参加しないらしい。
「兵助と八左ヱ門もしないのか？」
「うん、俺はいいかな。」
「あー俺は関わりたくないというかもうちょっと様子見しておきたいというかみたいな感じ。」
そう言うと竹谷八左ヱ門は苦笑いをうかべた。
「伊作、お前はどうする？」
「うーん僕は機会があったらかなぁ…」
誰がするか、しないかを決めた後会議はお開きとなり各々の部屋へ帰っていった。
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うん！ - ほうじ茶さん» お褒め頂きありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです (1月21日 2時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - 今まで読んだ天女作品の中でダントツ面白いです！こういう性格の子好きです (1月18日 23時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2023年12月24日 1時
