第十四話 偵察 ???side ページ16
また天女様が来たらしい。
こんなに高頻度で来るとある意味災害の様なものだと感じる。
でもこの天女も長くは生きられないだろう。
妖術にかけられる事も裏切られる事も何度も繰り返されてきた俺達が天女に心を開くつもりもないし期待するつもりも無い。
早朝、偵察ついでに今回の天女はどういう顔か見に行った。
天板板をずらして見ると敵の巣窟と言っても過言じゃない場所ですやすやと眠っている天女がいた。
顔は悪くない。今までの天女の中でも断トツに良いとは思う。
天女じゃ無ければ今頃もっとマシな待遇を受けていただろうに
というかこの顔どこかで見た事あるようなないような。
そんなわけないか。
暫く眺めていると天女が起きた。大方顔を洗いに外へ出てったのだろう。
その間に以前よりも整頓された部屋を見渡した。綺麗好きかと思ったが山積みにされている前の天女の私物を見る限り意外とそうでも無さそうだ。
また暫くすると天女が帰ってきたので息を潜めて観察していた。
再び布団に寝転がって天井を眺める天女。
まずいなこのままだとバレ…
あ
目が合った。
それはもう確実に。
でも自分の正体まではバレてないだろうと思い天井板を閉めその場を後にした。
「おかえり。今までどこ行ってたんだ？」
「ちょっと偵察に行ってただけだよ。」
「ああ天女様の？何分かったか？」
「そうだけど、素性とかは全然分かんなかったよ。寝起きだったしね。」
三郎に聞いたところ庄左ヱ門と彦四郎があの天女を連れてきたそうだ。
賢い二人のことだから大人に判断を委ねたんだろう。
それはまあいい。
「そういえば今夜六年い組の長屋に集まれって六年生達が言ってたって八左ヱ門が言ってたよ。」
「又聞きの又聞き？分かったよ。」
「というか聞いてよ勘右衛門!!新しい豆腐が出来たんだけど…いつもより濃厚なんだ!!食べてみてくれ!!」
「え〜…遠慮するよ」
さてあの天女をどうするか。
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うん！ - ほうじ茶さん» お褒め頂きありがとうございます。これからも楽しんでいただけると幸いです (1月21日 2時) (
レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶 - 今まで読んだ天女作品の中でダントツ面白いです！こういう性格の子好きです (1月18日 23時) (レス) id: 47dba8b665 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うん！ | 作成日時：2023年12月24日 1時
