遥かなる我が家−10− ページ23
次の日
「雀荘のお客さん２人判明したそうです」
久部の報告に夕子はガッツポーズする。
「ヨッシャ」
「デンタルデータ一致して本人と確認」
安堵する夕子とミコトに、久部はホワイトボードの４番と１０番の横に赤マーカーで“判明”と記入する。
研究室で夕子はAに言う。
「身元不明者の体内のＪＣウイルスを調べて出身地判定を行った結果、７番だけＳＣ型」
『あっ！外国人？』
久部は通路で電話しながらラボに急ぐ。
「はい！李さんですね、分かりました！ありがとうございます」
久部は電話を切るとラボへ急いで入り、言った。
「香港出身の李さん確認とれました！」
７番の横に“判明”と記入する。
「２番さん候補の女性の写真とご遺体の頭蓋骨をスーパーインポーズ法で比較したところ両者に矛盾はないです」
PCの画面を見ながらミコトは電話する。
久部はホワイトボードへまた“判明”と記入した。
「問題の９番が残っちゃいましたね。縛られて殴られて焼死した男」
ホワイトボードの表にはほとんどが赤文字で“判明”と書かれ、顔写真が貼られている中、９番だけがまだ身元不明だ。
「分かっている事は３０代後半から４０代前半ＡＢ型。腹部に完治した内視鏡の手術の痕あり」
分かってる情報を呟く夕子にミコトは言う。
「各病院から上がってきた患者リストの中に９番さんに該当する人なし……あ、でもさ、まだ病院から返答がないとこあるよね？」
「電話して確認します」
久部はリストを確認する。
「歯の治療痕からは？」
「まだ近隣の歯科医院しかあたれてません。全国に拡大して捜すとなると時間がかかるでしょう」
『わたしの母のところでも該当者なしです』
「そっか〜Aのお母さんの歯科医院大きいからちょっと期待してたのに」
夕子の言葉にAは小さく謝る。
『ごめんね』
「ううん、Aは悪くないじゃん」
「歯のデータベースがあれば一発で該当者弾き出せるのにアナログですよ」
久部の溜息にAは苦笑いする。
『まあ、ほとんどが個人経営だし、紙カルテのところもまだあるもんね……歯科業界もなかなか難しいんだよ』
「それに、個人情報をどこで管理するのかって問題もあるからね〜」
ミコトの問題点にAも頷いた。
「実を言うとUDIラボが当初の予定通り国立の研究所として全国展開していれば実現するはずでした……露と消えましたけど」
神倉は切なげに遠くを見つめた。
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鞠香(プロフ) - ともみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります！ (2018年3月19日 19時) (
レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ - おもしろい！更新楽しみにしてます！ (2018年3月19日 2時) (レス) id: f743b881db (このIDを非表示/違反報告)
鞠香(プロフ) - 青龍 葵さん» こんにちは。ドラマの疾走感凄かったですね！完結はもう少し先になりますが、それまでお付き合い頂けると嬉しいです！優しいお言葉ありがとうございました。頑張ります！ (2018年3月17日 18時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - あっという間にドラマ終わっちゃいましたが、どのような最後（完結）になるんだろう？中堂さんとの関係は？とか思いながら、まだまだ完結は先かと思いますが無理のない程度で頑張って下さい！更新、楽しみにしてますｗ (2018年3月17日 4時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞠香 | 作成日時：2018年3月11日 14時
