遥かなる我が家−02− ページ15
「５番です」
その日UDIラボには焼死体が次々と運ばれていた。
「何体くるんですか？」
あまりの光景に驚いて聞く久部に、Aは苦笑いして答える。
『１０体らしいよ』
「１０！？」
横で夕子が驚嘆の声をあげる。
「これ全部うちでやるって正気か？」
顔を顰める中堂にミコトは言う。
「大仕事でやりがいがありますね」
「はい、行くよー」
夕子の声にUDIラボへみんな戻って行く。
そこで神倉所長が言う。
「焼死体１０名分の調査法解剖を受け入れるに当たってヘルプを呼びました。中堂さん“クソ”は禁止で」
神倉は人差し指を立てると口元に当てる。
「頼まれてクソ仕方なく、クソ嫌々参りました、ハハハ」
「あはは」
「あはは」
ちゃっかり“クソ”を使いこなす坂本の登場にミコトと夕子は爆笑した。
それに対して中堂は不満そうに言う。
「あいつはいいのか？」
「間もなく法歯学の先生も来ます。中堂さんとAさんは協力してデンタルデータの採取にあたってください」
『わかりました』
「消防局からの情報を説明します。増子地区の雑居ビル火災ですが、火災報知器もスプリンクラーも作動せず狭い街区で消防車が入るのに手間取って全焼。隣の空き家も一部焼けましたが火はそこで食い止められました」
地図を用いて説明を続ける。
「ご遺体は４階に９名。２階に１名。全身黒焦げの遺体がほとんどで誰が誰だか分かりません。火元は２階のスナック。２階が火の海になった為、上のお店の人が下に降りられず４階まで逃れたところで焼け死んだものと思われます」
その説明に久部は質問する。
「窓から逃げられなかったんですか？」
「窓は嵌め殺し。非常階段はなく内階段だけでした」
『そっかぁ……』
「火災の原因は？」
ミコトの質問に神倉は答える。
「最も燃えていた箇所がキッチンの対面壁付近。放火の疑いで消防局が調査中です」
「放火なら他殺体が紛れ込んでるかもな」
「殺人を隠す為の放火？」
久部が呟いた言葉に対して、ミコトはギロリと見つめる。あくまでも私達は警察ではないと言いたげな視線だ。
「生活反応に注意しつつ死因を調査します」
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鞠香(プロフ) - ともみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります！ (2018年3月19日 19時) (
レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ - おもしろい！更新楽しみにしてます！ (2018年3月19日 2時) (レス) id: f743b881db (このIDを非表示/違反報告)
鞠香(プロフ) - 青龍 葵さん» こんにちは。ドラマの疾走感凄かったですね！完結はもう少し先になりますが、それまでお付き合い頂けると嬉しいです！優しいお言葉ありがとうございました。頑張ります！ (2018年3月17日 18時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - あっという間にドラマ終わっちゃいましたが、どのような最後（完結）になるんだろう？中堂さんとの関係は？とか思いながら、まだまだ完結は先かと思いますが無理のない程度で頑張って下さい！更新、楽しみにしてますｗ (2018年3月17日 4時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞠香 | 作成日時：2018年3月11日 14時
