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遥かなる我が家−01− ページ14

「中堂さんこれ見てください」


ミコトはタブレットを所長室にいる中堂に見せる。
ソファーに横並びで座る2人を遠巻きに夕子は見ていた。


「なんかあの2人最近距離近くない?」

「相棒目指してるらしいっすよ」

「相棒?どっちが右京さん?」

「そういうことじゃないです」

「てか、Aはいいわけ?」

『えっ?』


突然話を振られ、飲もうとしたマグカップを机に置くと首を傾げる。


「だーかーら、ミコトと中堂さん。あんなに親密そうで不安じゃないの?」

『ううん、大丈夫だよ』

「あんたは菩薩か何かなの?」


夕子のツッコミにAは苦笑いする。
その横で久部は目をパチクリさせた。


「えっ、Aさん、え、もしかして中堂さんの事……?」

「はぁ〜六郎ももっと頑張んなよ」


夕子は久部の背中をバシッと叩いた。


「東海林さんこそどうなんです?異性間交流会」

「ふっ……もうやめた。自分の男を見る目のさなさにガッカリしょんぼりしてさ」

『夕子……』

「まぁ、考えてみたらそんなに彼氏ほしくないし、結婚しない人生もアリかなぁ〜って」

「強がりすか?」

「ハハハ……強がり」


泣き真似をする夕子に久部は呟く。


「案外素直っすね」

「でも、Aには中堂さんより六郎の方がいいと思う。私は断然六郎応援派!」

『ええっ?何それ、初耳だよ』

「東海林さん」

「うん?」

「東海林さんマジで男見る目ない」

「はあ?」


久部のスマホのバイブが鳴り、画面を確認すると着信は週間ジャーナルの末次からだった。久部はそれを拒否する。


『電話出ても大丈夫だよ?』

「大丈夫っす」

「しつこい女の子からだったりして〜」

「似たようなもんすよ」


からかうように肩をつつく東海林。
また、久部のスマホのバイブが鳴る。
次は宍戸からだ。それもすぐに切った。


「久部くん」

「はい」


ミコトに呼ばれて返事をする。


「神倉さんが手が空いたらここまで来てくれって」

「分かりました」


そう言ってミコトからメモを受け取ると久部はすぐにラボを出て行った。


「どうした?」

『なんか元気ないよね?』


少し落ち込んでるような、いつもと様子の違う久部にミコトとAは首を傾げた。


「あいつ意外とやり手なの」


夕子の呟きにAは更に首を傾げる。
そして、久部は所長の将棋の師匠であるヤシキさんと出会うのだった。



.

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鞠香(プロフ) - ともみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!頑張ります! (2018年3月19日 19時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ - おもしろい!更新楽しみにしてます! (2018年3月19日 2時) (レス) id: f743b881db (このIDを非表示/違反報告)
鞠香(プロフ) - 青龍 葵さん» こんにちは。ドラマの疾走感凄かったですね!完結はもう少し先になりますが、それまでお付き合い頂けると嬉しいです!優しいお言葉ありがとうございました。頑張ります! (2018年3月17日 18時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - あっという間にドラマ終わっちゃいましたが、どのような最後(完結)になるんだろう?中堂さんとの関係は?とか思いながら、まだまだ完結は先かと思いますが無理のない程度で頑張って下さい!更新、楽しみにしてますw (2018年3月17日 4時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鞠香 | 作成日時:2018年3月11日 14時

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