不自然１２ ページ14
系くんに連絡をしてからというもの、何も希望がないまま、ただ患部が鈍い痛みを発してる。
患部はすごく熱を持ってるはずなのに、体は冷え切って、すでに感覚がない。
明日何食べる、とか呑気な話をしている時でもどんどん逃げ場がなくなって来て
もうすでに顔のそばの高さまで迫って来ている水。
このままじゃ、もう。
「ねぇミコト、もう無理かも」
ミ「そんなこと言わないで、頑張って」
「左手疲れちゃった」
浸水する水から逃れるためにそばにあった鉄骨に捕まってるけど、もう限界。
右手に持ち換えようものなら、手首の痛さでそれどころじゃない。
「ミコトの分の酸素は残しとくから…」
ミ「そんな事言わないで！私が中堂さんに怒られちゃう」
「大丈夫、私が勝手にって言っといて」
寒さも相まって、だんだんと指先に力が入らなくなってくる。
「ミコト、万が一の時は中堂さん頼んだよ」
ミ「A諦めないで！助けくるから！」
鉄骨を握っている私の手を握ってくれた
ちょうどその時、外から扉を叩かれた。
ミ「ここ！ここにいる！」
悲鳴のような声をあげて、力のない手で叩き返すミコトを見、
安心した私は鉄骨から手を離した。
系くんは私がいなくなってもどうってことないから、きっと大丈夫。
「残業」の約束、果たせなくてごめんね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
目を開けると、そこは水の中じゃなくって
(病、院…？)
真っ白い、部屋に一人。
声を出したくても出ない自分に苦笑しながら、あたりを見渡すと
一人じゃなかった。
(系くんが、寝てる)
私の手をぎゅっと握って、寝息を立てて。
こんな系くんは久々に見たし、目の下の黒々としたクマからして疲れてるだろうから近くにあったタオルケットをかけてあげる。
また、会えるとは思ってなかった。
よかった、生きてた。
ポタポタと布団を濡らしてく涙。
系くんを起こさないように息を殺して泣いていると、
「んッ…」と、起きてしまった系くん。
起き上がって号泣している私と目があうと、びっくりしたのかがたんと立ち上がる。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (9月18日 14時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - 楽しみに待ってます(^^♪頑張って下さい！！ (2018年8月4日 17時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
リバシィ(プロフ) - Yuriさん» ああ有難うございます（ ; ; ）もう少し更新できそうなのでもう少々お待ちくださいませ…！ (2018年8月3日 0時) (レス) id: f935d442e4 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませて頂いています。更新、楽しみにしています！ (2018年8月1日 18時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ソニア(プロフ) - リリーさん» 有難うございます！亀更新に拍車をかけてなかなか更新してませんでしたが、気長に待っていただけると有難いです…！ (2018年5月28日 19時) (レス) id: f3130aacba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リバシィ | 作成日時：2018年2月23日 1時
