死にたがりの手紙−01− ページ9
『うん、わかった。こっちも用意しとく。ミコト達も気をつけて戻ってきてね、はーい』
UDIラボの電話を受けたAは、電話を切ると、すぐ近くのソファーに掛ける中堂へ話しかけた。
『中堂さん、先程三澄班が出動した事件現場からご遺体が４名運ばれて来ます』
「そうか。あいつらも来るのか」
『あいつら……えっと、刑事さんですか？勿論いらっしゃるようですけど、何かありましたか？』
「いや、別に」
『そうですか……あ、ご遺体はどうやら練炭によるマーダー・スーサイドらしいです。わたし着替えてきますね』
これから解剖の為、Aは私服からスクラブに着替えにロッカーへ向かった。
−解剖室
刑事の毛利は、Aを見つけると声をかけた。
「A先生！お久しぶりです」
『あ、毛利さん。ご無沙汰してます』
「いや〜いつ見てもA先生は美人だなぁ、今度ご飯でも如何です？」
『やだ、毛利さん。お世辞が上手いんですね、機会がありましたらその時に』
にこ、っと笑うAに毛利は完全に鼻の下を伸ばしてニヤニヤしている。
それをさりげなく視界の端に捉えていた中堂。少しずつ彼のイライラボルテージが上がっていくのを坂本は肌で感じ取っていた。
「(こ、怖すぎるっ！)」
そして、解剖が始まる。
刑事の毛利はご遺体の情報を１人ずつ話していった。
「１人目 佐伯初子88歳女性。病気を苦にして死を決意したと遺書にあり。病院で裏付けも取れました」
毛利は続ける。
「２人目が家主の佐藤正一56歳男性。妻から三行半を突きつけられ、２年前に離婚。会社で早期退職を勧められており、再就職も決まらず悩んでいた」
「お察しします」
坂本が手を合わせる。
「例のサイト」
毛利は向島に声をかける。
向島はパソコンであるサイトを表示しながら話す。
「はい、佐藤正一はこのサイトにアクセスしていました。自 殺志願者交流サイト。ここで心中仲間を募集して他の３人を集めたと」
「出会っちゃったか〜」
「それで、他人同士……」
夕子と久部が呟く。
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カハラさん(プロフ) - 中堂先生のお話ないかな〜と探していたところ、こちらに辿りつきました。とても楽しいです！そして胸キュンしてます。ステキなお話を作ってくださってありがとうございます。 (2021年2月23日 8時) (
レス) id: 1af5439158 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ(プロフ) - 質問よろしいですか？ (2020年12月26日 16時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞠香 | 作成日時：2018年1月31日 23時
