死にたがりの手紙−04− ページ12
解剖も終わり、ラボの外でA、ミコト、夕子、久部達は警察と話していた。
無理心中、無理心中繰り返し言う毛利にミコトは声を荒げた。
「あの！それ、やめませんか？」
「え？」
「無理心中なんて言うの日本だけです。正確にはマーダー・スーサイド。殺人とそれに伴う犯人の自 殺」
「あっ、そうですか」
『身勝手な殺人だよね』
「A先生のおっしゃる通り！それでは我々はその身勝手な殺人犯を捜査しに行ってきます！A先生！」
『はい、いってらっしゃい』
「くぅ〜A先生に見送られるなんて嬉しいなぁ」
緩んだ表情のまま帰ろうとする毛利に、夕子は声を掛ける。
「これ！どうします？花ちゃんの最後の晩餐」
「そっちで調べといてくれ」
刑事の言葉に久部は首を傾げた。
「科捜研で調べるんじゃないんだ」
『科捜研は常に順番待ちみたいだよ』
「沢口靖子は忙しいの。それにしても、毛利さんはガチでA狙い？」
「あ〜かもね」
「え！？」
『もう。夕子ってば。毛利さんも社交辞令でしょ？久部くんも本気にして驚かないの』
ミコトと夕子は呆れた顔で言う。
「天然もここまでくると重症」
「六郎、先は長いぞ」
「ちょ、東海林さん！」
肩をポンポン叩く夕子に、久部は慌てる。
すると、ミコトはファイルを持って歩き出した。
「それじゃあ私、上で計算してくるね。練炭の量から推測される燃焼時間と、10畳間に充満したであろう一酸化炭素の濃度」
「さすが練炭のエキスパート」
残りの人たちははラボに戻ると、久部が気まずそうに声を掛ける。
「あれって有名なんですか？三澄さんが練炭に詳しいのって、あの、昔、あれだから」
『研究してたからね』
「論文も書いてる」
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カハラさん(プロフ) - 中堂先生のお話ないかな〜と探していたところ、こちらに辿りつきました。とても楽しいです！そして胸キュンしてます。ステキなお話を作ってくださってありがとうございます。 (2021年2月23日 8時) (
レス) id: 1af5439158 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ(プロフ) - 質問よろしいですか？ (2020年12月26日 16時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞠香 | 作成日時：2018年1月31日 23時
